【本日の見通し】上下に不安定な動き、ECB理事会は政策金利据え置き見込み

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【本日の見通し】上下に不安定な動き、ECB理事会は政策金利据え置き見込み
   
 ドル円は昨日の東京市場朝に日米関税合意が報じられ、さらにその後、石破首相の辞任観測が報じられた。辞任観測報道についてはその後石破氏自身が否定も、参議院選挙での結果を受けてかなり厳しい見方が広がっており、辞任観測が広がっている。
 こうした状況を受けてドル円はかなり不安定な動き。リスク警戒の円買い、関税合意を受けた日本売りの一服などがドル安円高への動きにつながるも、石破首相が辞任した場合、有力候補の一人であり、前回の首相選で決選投票に進んだ高市氏が、積極財政に意欲的で、財政赤字拡大懸念が広がること、利上げ阻止に向けた圧力をかける可能性があることなどが警戒されており、円売りの材料になるとの見方がドル円を支えている。
  
 この後も上下に不安定な動きが見込まれる。ドル円は146円台を中心に上下どちらにも動きが出る可能性がある。流れを見極める展開。日本の政局の状況なども注意しながらの動きとなりそう。
  
 ユーロは本日のECB理事会をにらむ展開。政策金利は現状維持で見通しがほぼ一致している。前回まで7会合連続、合計8回の利下げを実施し、預金ファシリティ金利は利下げ前から2%も下げてきた。そろそろ利下げ一服のタイミングとなっていたところに、ラガルド総裁の会見などで利下げ一服示唆が示された形で、据え置き期待が広がった。今回の注目は今後の姿勢についての声明や会見での表現。9月の会合についての見通しが、利下げと据え置きでほぼ二分されている。会見などでの姿勢によってその見通しがどちらかに寄るようだとユーロの動きにつながるとみられる。
  
 ドル安もあって、ユーロドルはやや堅調な動きとなっているが、ECB理事会前の大きな動きは難しいか。どちらかというと利下げに慎重な姿勢が示される可能性が高いとみており、流れは上方向も、理事会を待ちたいという動きのほうが強いとみられる。
  
 ユーロ円は、ドル円の不安定な動きもあり、かなり神経質な動きか。対ドルでのユーロ買いが支えも、上値を追うだけの安定感に欠ける。
  
MINKABUPRESS 山岡

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。