[今日の視点]貴金属=金とプラチナが上昇、円安が支援

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金とプラチナが上昇して寄り付く見通し。金は円安を受けて買い優勢とな
ろう。銀は夜間取引で2〜4月限が変わらずとなった。プラチナ系貴金属(PGM)は
プラチナが円安を受けて堅調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は7.37ドル安の
3293.12ドル、銀が48セント安の3668セント、プラチナが13.37ドル
安の1300.83ドル、パラジウムは18.03ドル安の1195.41ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=150.71/73円で、前営業日の
大引け時点から1.81円の円安。
 先限の寄り付き目安は、金が1万6100円前後、銀は176.0円前後、プラチナ
は5870円前後、パラジウムは5900円前後。
【NY金はドル高で戻りを売られる】
 金はきのうの海外市場は、ドル高を受けて戻りを売られた。
 金はドル高が圧迫要因になった。6月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比
2.6%上昇し、前月の2.4%から加速した。インフレの伸び加速が織り込まれてい
たが、米連邦準備理事会(FRB)の9月利下げが見送られるとの見方も強く、戻りは
売られた。米新規失業保険申請件数は1000件増加し、21万8000件となった。
失業者が新たな職を得るのに時間がかかっているものの、労働市場が安定していること
を示唆している。市場予想は22万4000件だった。
 インドは、トランプ米大統領が表明した厳しい関税措置を受け、米国側の不満に配慮
する形で、米国製品の輸入拡大を含む複数の選択肢を検討している。インドは即時の報
復措置は見送る方針という。米大統領は、メキシコとの現行の貿易協定を90日間延長
し、その間、新たな協定の締結を目指して協議を続けることで、メキシコのシェインバ
ウム大統領と合意したと発表した。米大統領は、貿易相手に対して8月1日発効の新た
な関税率を課す大統領令に31日に署名する。署名しなければならない大統領令の件数
については不明。また米大統領は8月8日までにロシア・ウクライナ戦争を終結させる
合意を望んでいると明確に示した。
 銀はきのうの海外市場は、ドル高や株安を受けて売り優勢となった。
【プラチナはドル高や株安が圧迫】
 プラチナはきのうの海外市場では、ドル高や株安を受けて売り優勢となった。
 プラチナはドル高や株安が圧迫要因になった。6月の米個人消費支出(PCE)価格
指数は前年比2.6%上昇し、前月の2.4%から加速した。米ホワイトハウスのレビ
ット報道官は、米国による新たな相互関税率は8月1日に発効すると改めて表明した。
米国と日本や欧州連合(EU)の関税交渉で関税率15%で合意したこと受け、貿易に
対する楽観的な見方が出ていたが、当面は1日からの関税引き上げの影響を確認した
い。一方、上海プラチナの出来高が急増し、中国勢の安値拾いの買いが入ったことは下
支え要因である。引き続き買われるかどうかを確認したい。
<今日の予定>
●スイス(建国記念日)
・労働力調査(失業率) 2025年6月(総務省)
・中国製造業購買担当者景況指数 2025年7月(財新)
・ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2025年7月確報(Markit)
・ユーロ圏消費者物価指数 2025年7月速報(EUROSTAT)
・米雇用統計 2025年7月(労働省)
・米製造業景況指数 2025年7月(ISM)
・米消費者信頼感指数 2025年7月確報値(ミシガン大)
・建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。