貴金属は、金が反落して寄り付く見通し。金はニューヨーク安を受けて売り優勢とな ろう。銀はまちまちの値動きとなろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニュ ーヨーク高を受けて堅調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は6.24ドル安の 3370.75ドル、銀が4セント高の3788セント、プラチナが15.17ドル安 の1338.58ドル、パラジウムは27.77ドル安の1143.91ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.20/22円で、前営業日の 大引け時点から0.28円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万6095円前後、銀は174.6円前後、プラチナ は5845円前後、パラジウムは5600円前後。 【NY金は利食い売りが圧迫】 金はきのうの海外市場は、利食い売りが圧迫要因になったが、ドル安を受けて下げ一 服となった。 金は利食い売りが圧迫要因になった。上海金のプレミアムが下落し、中国勢が高値で の買いを見送った。また金ETF(上場投信)から投資資金が流出した。一方、米連邦 準備理事会(FRB)の9月利下げ観測などを受けてドル安に振れたことが下支えにな った。米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、関税措置で米国のインフレ率が押 し上げられ続けるかは分からないものの、米経済の減速を受け、米FRBは近い将来に 利下げを実施しなければならない可能性があると述べた。 トランプ米大統領は、インドがロシア産原油を直接または間接的に輸入しているとし て、インドからの輸入品に25%の追加関税を課す大統領令に署名した。これまでに発 表している25%の相互関税に上乗せされ、インド輸入品に対し最大50%の関税が課 されることになる。追加関税は7日から21日後に発効する。一方、ウクライナのゼレ ンスキー大統領は、米大統領と電話会談を行い、ロシアを訪問した米政権のウィットコ フ中東担当特使について協議したと明らかにした。欧州諸国の首脳もこの電話会談に参 加したという。 銀はきのうの海外市場は、金軟調につれ安となったが、ドル安を受けて押し目を買わ れた。 【プラチナはドル安や金の下げ一服が支援】 プラチナはきのうの海外市場では、ドル安や金の下げ一服を受けて押し目を買われ た。 プラチナはドル安や金の下げ一服が支援要因になった。米連邦準備理事会(FRB) の9月利下げ観測が強い。一方、トランプ米大統領は、米国に輸入される半導体に約 100%の関税を課すと表明した。米アップルは、国内の生産拡大に向け1000億ド ルを追加投資する計画を発表する見通しである。4〜6月期に関税コストとして8億ド ルを計上しており、米国内に 生産を シフトさせ、投資を拡充することで、関税の影響 を回避する狙いがあるとみられる。 <今日の予定> ・中国貿易収支 2025年7月(税関総署) ・独貿易収支 2025年6月(連邦統計庁) ・独鉱工業生産指数 2025年6月(経済技術省) ・英中銀政策金利公表(BOE) ・米新規失業保険申請件数(労働省) ・米卸売在庫 2025年6月確報値(商務省) MINKABU PRESS 東海林勇行
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