ポンド急伸、英中銀利下げも票割れが僅差で、その他主要通貨は方向性欠ける=ロンドン為替概況 ロンドン市場は、ポンドが急伸。英中銀は予想通り政策金利25bp引き下げ4.00%とした。注目の票割れは5対4の僅差、インフレ見通しは1年後から3年後の各期間で引き上げられ、GDP見通しは今年を引き上げも来年と再来年は据え置かれた。意外な票割れを受けてポンド相場が急伸している。ポンドドルは1.34台乗せ、ポンド円は198円手前まで買われている。その他主要通貨は方向感に欠けた。総じてドル売りが先行したが、その後は続かず値を戻している。ドル売りの背景としては、先週末の弱い米雇用統計の影響が残るなかで、昨日NY時間の米金融当局者発言が早期利下げを示唆するものと捉えられたことが一段の売り圧力となった。しかし、ロシア政府から米露首脳会談の開催で基本合意、詳細について準備を開始と報じられるとドル売りは一服。ドル円は146円台後半に下押しされたあと、147円台前半に下げ渋り。ユーロドルは1.17手前まで買われたあと、1.16台半ばへと反落。 ドル円は147円台前半での取引。この日は振幅も方向性に欠ける動き。東京昼過ぎの147.71近辺を高値に、ロンドン序盤にかけては146.69近辺まで下押しされた。しかし、ロンドン時間に入ると147.40付近と前日NY終値水準まで買い戻されている。 ユーロドルは1.16台半ばでの取引。東京午前の1.1650近辺を安値に買われ、ロンドン序盤には1.1699レベルと1.17の大台に迫った。しかし、大台乗せには至らず、1.1650台とドル円と同様に前日NY終値付近に戻している。ユーロ円は東京昼過ぎの172.17近辺を高値に、ロンドン序盤にかけて171.40近辺まで下落。その後は172円付近まで反発と方向性が見えない動き。対ポンドではユーロ買い先行も戻している。6月独鉱工業生産はマイナスに転じるとともに市場予想も下回った。しかし、特段の反応はみられなかった。 ポンドドルは1.34台前半での取引。注目の英中銀政策金利は予想通り25bp引き下げられて4.00%となった。しかし、票割れが据え置き4名、25bp利下げ5名の僅差となるサプライズだった。市場では据え置き2名、25bp利下げ5名、50bp利下げ2名を見込んでいた。また、異例の2回目の投票が実施されており、テイラー氏が1回目の50bp利下げを取り下げて、2回目には25bpに変更した。ポンドドルは1.33台後半から1.3430付近へ、ポンド円は197円付近から197.90付近へと急伸。ユーロポンドは0.87台割れへと下落している。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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