[今日の視点]貴金属=金は続落、プラチナは続伸

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が続落して寄り付く見通し。金は円高を受けて売り優勢となろう。銀は
夜間取引で2月限が上昇した。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク
高を受けて堅調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は2.90ドル高の
3351.33ドル、銀が4セント高の3792セント、プラチナが9.14ドル高の
1341.40ドル、パラジウムは18.62ドル安の1128.11ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.78/80円で、前営業日の
大引け時点から0.41円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万6070円前後、銀は180.0円前後、プラチナ
は5850円前後、パラジウムは5500円前後。
【NY金は株高が圧迫もドル安で下げ一服】
 金はきのうの海外市場は、株高を受けて利食い売りが出たが、ドル安が下支えになっ
た。
 金は株高が圧迫要因になった。予想以下の米消費者物価指数(CPI)を受けて米連
邦準備理事会(FRB)の9月利下げ観測が強まり、株高に振れた。ナスダックとS&
P500が過去最高値を更新した。ただドル安に振れたことが下支えとなり、押し目は
買われた。7月の米CPIは前年比2.7%上昇した。伸びは前月から横ばいで、市場
予想の2.8%を下回った。コア指数は前年比3.1%上昇。前月の2.9%上昇から
加速し、予想の3.0%上昇を上回った。
 ベセント米財務長官は12日、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)までに、ミラ
ン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長の連邦準備理事会(FRB)理事就任を議会
上院が承認することを望むと述べた。また米FRBは9月の次回会合で0.50%ポイ
ントの利下げを検討するべきとの考えを示した。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は、ウクライナ軍を東部ドンバス地域から撤退させ
るようロシアが提案した場合、ウクライナは拒否すると述べた。15日の米ロ首脳会談
を控えて各国が協議しており、今後の行方を確認したい。
 銀はきのうの海外市場は、ドル安や金の下げ一服を受けて買い優勢となった。
【プラチナはドル安が支援】
 プラチナはきのうの海外市場では、ドル安を受けて押し目を買われた。
 プラチナはドル安が支援要因になった。7月の米消費者物価指数(CPI)は前年比
2.7%上昇した。伸びは前月から横ばいで、市場予想の2.8%を下回った。コア指
数は前年比3.1%上昇。前月の2.9%上昇から加速し、予想の3.0%上昇を上回
った。米連邦準備理事会(FRB)の9月利下げ観測が強まった。株高も支援要因であ
る。一方、ベセント米財務長官は、米中の通商当局者が今後2〜3カ月内に再度会談
し、両国の経済関係の将来について協議すると述べた。
<今日の予定>
・企業物価指数 2025年7月(日本銀行)
・独消費者物価指数 2025年7月確報(連邦統計庁)
MINKABU PRESS 東海林勇行

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。