アジア株 米大幅利下げ観測浮上、トランプ関税は予想より軽微 豪銀最大手CBA急落

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
アジア株 米大幅利下げ観測浮上、トランプ関税は予想より軽微 豪銀最大手CBA急落

東京時間11:05現在
香港ハンセン指数   25257.01(+287.33 +1.15%)
中国上海総合指数  3680.35(+14.44 +0.40%)
台湾加権指数     24347.15(+188.79 +0.78%)
韓国総合株価指数  3204.15(+14.24 +0.45%)
豪ASX200指数    8816.30(-64.50 -0.73%)

アジア株は豪州を除いて上昇、前日の米株高を好感して買い優勢で始まった。

7月米CPIはコア財の伸びが鈍化したことでトランプ関税の影響は比較的軽微にとどまっているとの見方から9月米利下げ期待が一段と高まった。一部で50bpの大幅利下げ観測も浮上している。ベッセント米財務長官は「今考えるべきことは9月に50bpの利下げを検討すべきかどうかだ」と述べた。

香港株は大幅続伸。香港は金融政策を米国に連動させているため米利下げ期待は香港の基準金利引き下げ期待につながる。

上海株は2021年12月以来の高値を更新、米中貿易進展が好感されている。米中は正式に関税休戦の90日間延長を発表、ベッセント米財務長官は2、3カ月以内に中国当局者と会談する予定だとしており、11月期限までに米中は貿易協議を前進させ、年後半にも米中首脳会談が実施される見通し。

豪州株は急反落、銀行株の下げがきつい。豪銀最大手オーストラリア・コモンウェルス銀行(CBA)が6%超急落、3カ月ぶり安値をつけている。

CBAのキャッシュ純利益は6月末までの12カ月間で過去最高102億5000万豪ドルとなったものの、市場予想とほぼ一致したことで失望感が広がっている。アナリストは先行きに対して悲観的な見方を示している。豪中銀の利下げを受け2026年に同行の純金利マージンが10bpから15bp減少すると見ている。同行CEOは消費者信頼感は改善したものの家計は依然として厳しい状況にある、不安定な経済情勢を注視し続けると語った。

豪中銀の追加利下げ期待は一段と高まっている。豪中銀はきのう政策金利を25bp引き下げた。労働市場が予想通り緩和しインフレは22年のピークから大幅に低下している。今年のGDP成長率見通しを従来の2.1%から1.7%に引き下げるなど、声明文は全体的にハト派な内容だった。

ブロック豪中銀総裁は、豪中銀見通しでは「さらに数回」の利下げを前提としていると発言。利下げを行わなければ見通しに影響が生じ目標達成できない可能性があるとしており、追加利下げに前向きな姿勢を示している。エコノミストは年内あと1回か2回の利下げを予想。

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