【これからの見通し】東京市場でドル買いの動きは続かず、方向性探る展開 東京市場ではドル買いの動きが強まる場面があった。格付け会社S&Pが米国債の格付けを「AA+/A-1+」に据え置き、見通し「安定的」と発表したことに反応した。ただ、ドル買いは長続きせず。足元のドル円は前日比ドル安圏、ユーロドルとポンドドルは下に往って来いと前日NY終値付近に買い戻されている。 ウクライナ和平については、まだ話し合いの入り口に入ったところのようだ。表面的にはトランプ大統領の顔を立てる格好となっている。しかし、今後に具体的な内容がまとまるのかどうかは、まだ五分五分であろう。再びトランプ大統領の言動をめぐって一喜一憂する材料が増えた感もある。 相場全体としては、金曜日のパウエル米FRB議長のジャクソンホール講演待ちになっている。市場での9月米利下げ期待を背景に、ドル指数は緩やかな下降を示してきたが、今週はその動きも停滞している。きょうのS&Pの米格付け据え置き発表が、この後の海外市場で蒸し返されるのかどうかを確認したい。 この後の海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏経常収支(6月)、香港雇用統計(7月)、米住宅着工件数(7月)、カナダ消費者物価指数(CPI)(7月)など。 カナダCPIの予想は前年比+1.8%と前回の+1.9%からやや伸び鈍化も、コア中央値やコアトリムなどの前年比は+3.1%と引き続きインフレの根強さが示される見込みになっている。 米住宅着工件数の予想は129.7万件(前回132.1万件)、建設許可件数では138.6万件(前回139.3万件)といずれも前回からの低下が見込まれている。 発言イベント関連では、ボウマン米FRB副議長のブルームバーグTV出演および「ブロックチェーンシンポジウム2025」出席が予定されている。米主要企業決算は、ホーム・デポ、メドトロニックなどが注目される。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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