■週間 市場概況 今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比745円(1.7%)安の4万2633円と、3週ぶりに下落した。 今週は月曜こそリスク選好ムードだったが、火曜以降は軟調な地合いが目立った。今月に入ってからの相場急上昇の反動が出たほか、足もとの米ハイテク株安が重荷に。注目の米経済イベントを控えていたことも様子見ムードを一段と強めた。 週明け18日(月)の日経平均は上昇。4万3000円台後半まで上値を伸ばし、終値ベースで前週末に続き連日で過去最高値を更新した。トランプ米大統領による分野別関税への懸念から半導体関連株が軟調だったものの、それ以外のセクターに資金が流入し全体を押し上げる格好となった。19日(火)は反落。朝方高く始まった後に値を消す展開となりマイナス圏に沈んだ。目先高値警戒感が高まり、主力株を中心にポジション調整の売りが顕在化した。20日(水)は大幅安。前日の米国株市場で半導体関連をはじめハイテクセクターへの売りが顕著となり、ナスダック総合株価指数が大きく下値を探る展開に。これを受けて東京市場でも利食い急ぎの売りが広がった。個別ではソフトバンクグループ <9984> [東証P]が7%を超える下落となり注目を浴びた。なおも下値模索の展開が続き、21日(木)も値下がり。米ハイテク株安が続くなか、日本株にも引き続き利益確定の売り圧力がかかった。米経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演が予定されるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を見極めたいとの雰囲気もあり、買い手控え感を助長した。22日(金)は小反発。日本時間この日夜のジャクソンホール会議を控え方向感に乏しい動きとなったが、引け際にわずかながらプラス圏に浮上して着地した。 ■来週のポイント 来週は、まずパウエル米FRB議長の講演の影響がどう出るかを見極めたい。アク抜けとなれば日経平均は再び最高値を試す展開となるだろう。一方、27日に控える米エヌビディアの決算発表が注目されており、これが想定外となれば波乱もあり得ることには注意が必要だ。 重要イベントとしては、国内では29日朝に発表される7月の完全失業率、有効求人倍率、鉱工業生産が注目される。海外では25日に発表される米国7月新築住宅販売件数、26日に発表される米国8月コンファレンスボード消費者信頼感指数、29日に発表される米国7月の個人所得と個人消費支出、31日に発表される中国8月製造業PMIに注視が必要だろう。 ■日々の動き(8月18日~8月22日) 【↑】 8月18日(月)―― 続伸、先物主導で買われ連日の最高値更新 日経平均 43714.31( +336.00) 売買高21億88万株 売買代金 5兆28億円 【↓】 8月19日(火)―― 3日ぶり反落、高値警戒感から利益確定売り優勢 日経平均 43546.29( -168.02) 売買高19億8152万株 売買代金 5兆780億円 【↓】 8月20日(水)―― 続落、米ハイテク株安で利益確定の売り優勢 日経平均 42888.55( -657.74) 売買高19億1203万株 売買代金 4兆8849億円 【↓】 8月21日(木)―― 3日続落、米イベント控え見送りムード 日経平均 42610.17( -278.38) 売買高17億4188万株 売買代金 4兆87億円 【↑】 8月22日(金)―― 4日ぶり反発、パウエル議長講演を控え様子見 日経平均 42633.29( +23.12) 売買高17億144万株 売買代金 3兆9537億円 ■セクター・トレンド (1)全33業種中、22業種が上昇 (2)上昇率トップは極洋 <1301> など水産・農林 (3)内需株は住友不 <8830> など不動産、宝HLD <2531> など食料品、渋沢倉 <9304> など倉庫・運輸が値上がり (4)輸出株はまちまち。トヨタ <7203> など自動車は高いが三菱重 <7011> など機械、レーザーテク <6920> など電機は値下がり (5)金融株もまちまち。クレセゾン <8253> などその他金融は堅調だが三菱UFJ <8306> など銀行、SOMPO <8630> など保険は売られた (6)住友ファーマ <4506> など医薬品、東電HD <9501> など電気・ガス、京成 <9009> など陸運といったディフェンシブ株が買われた (7)値下がり率トップは任天堂 <7974> などその他製品 ■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数) 1(1) データセンター 2(3) 人工知能 3(2) 下水道 4(4) 防衛 5(-) ステーブルコイン ── 資金移動業者に登録されたJPYCが円建て発行へ ※カッコは前週の順位 株探ニュース
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