■今週の相場ポイント 1.日経平均は2週続伸、終値で4万3000円台回復 2.中国AI半導体に警戒感、日米ハイテク株安に 3.金利高も逆風、半導体株の冴えない動き続く 4.内需系銘柄はしっかり、ツルハHDなど上昇 5.トランプ関税の大統領令署名、安心感広がる ■週間 市場概況 今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比300円(0.7%)高の4万3018円と、2週連続で上昇した。 今週は名実ともに9月相場入りとなったが、先週の手控えムードを引きずり週前半は冴えない展開に。日経平均は4万2000円割れの場面もあった。ただ、下値を売り込む動きにはならず、底堅さを発揮。週後半にかけて全体相場は復調した。 1日(月)の日経平均は大幅安。中国のネット通販最大手アリババが新しいAI半導体を開発したとの報道に警戒感が広がり、前週末の米国株市場ではエヌビディア をはじめとするハイテク株が下落。週明けの東京市場もリスク回避ムードとなり、値がさ株や主力株に売りが出た。他方、内需を中心に買われるものも多く、全面安の展開ではなかった。2日(火)は反発。買い戻しの動きが優勢となった。半導体関連は冴えない動きだったものの、商社や海運などバリュー株に強い銘柄が目立ち全体を支えた。3日(水)は反落。長期金利の上昇を背景とした前日の米株安の流れを引き継いだ。個別では引き続き内需系がしっかりの展開で、ツルハホールディングス <3391> [東証P]、ウエルシアホールディングス <3141> [東証P]などが大幅高となった。4日(木)は反発。米金利上昇が一服し、国内の長期金利も低下したことで市場センチメントが改善。先物を絡めた買いで全体相場が押し上げられた。5日(金)も上昇。日本時間朝方にトランプ米大統領が日本との関税合意を実施する大統領令に署名したことが明らかとなり、買い安心感が広がった。自動車など主力銘柄に幅広く買いが流入。朝高後の戻り待ちの売りをこなして高値圏での推移が続いた。日経平均は約半月ぶりに終値で4万3000円台を回復した。 ■来週のポイント 来週は国内の政局が相場に影響しそうだ。次期総裁候補と目される高市氏や小泉氏は財政拡張派とみられ、自民党総裁選の前倒しが決まれば株式市場はポジティブに反応するだろう。また、12日のメジャーSQ算出に絡んで荒い値動きとなる可能性があることに注意したい。 重要イベントとしては、国内では前述のメジャーSQ算出のほか、11日朝に発表される7-9月期法人企業景気予測調査が注目される。海外では8日に発表される中国8月貿易収支、10日に発表される中国8月の消費者物価指数と生産者物価指数、米国8月生産者物価指数、11日に発表される米国8月消費者物価指数に注視が必要だろう。 ■日々の動き(9月1日~9月5日) 【↓】 9月 1日(月)―― 大幅続落、米ハイテク株安で半導体関連に売り 日経平均 42188.79( -529.68) 売買高17億2207万株 売買代金 4兆244億円 【↑】 9月 2日(火)―― 3日ぶり反発、バリュー株中心に切り返す 日経平均 42310.49( +121.70) 売買高17億7339万株 売買代金 3兆9534億円 【↓】 9月 3日(水)―― 反落、欧米株安でハイテク株中心に売り優勢 日経平均 41938.89( -371.60) 売買高22億3610万株 売買代金 5兆79億円 【↑】 9月 4日(木)―― 大幅反発、米ハイテク株高で買い戻し優勢 日経平均 42580.27( +641.38) 売買高18億7689万株 売買代金 4兆3217億円 【↑】 9月 5日(金)―― 大幅続伸、日米貿易合意署名で4万3000円台回復 日経平均 43018.75( +438.48) 売買高19億6199万株 売買代金 4兆5583億円 ■セクター・トレンド (1)全33業種中、28業種が上昇、値上がり率トップは日本製鉄 <5401> など鉄鋼。 (2)味の素 <2802> など食料品、京成 <9009> など陸運、ウエルシア <3141> など小売といった内需株が買われた (3)輸出株はオリンパス <7733> など精密機器、トヨタ <7203> など自動車が高いが三菱重 <7011> など機械は安い (4)金融株はイオンFS <8570> などその他金融、T&D <8795> など保険が買われ、SBI <8473> など証券は売られた (5)三井物 <8031> など大手商社、INPEX <1605> など鉱業、フジクラ <5803> など非鉄といった資源株が大幅高 ■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数) 1(2) 下水道 2(1) ステーブルコイン 3(3) データセンター 4(5) 人工知能 5(7) 半導体 ※カッコは前週の順位 株探ニュース
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