NY原油市況=続伸、イスラエルのカタール空爆で急伸もすぐに上げ幅縮小

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)

              始 値     高 値   安 値  帳入値   前日比
  2025/10     62.43      63.67      62.37      62.63      + 0.37
  2025/11     62.04      63.27      61.98      62.29      + 0.42
  2025/12     61.80      62.98      61.73      62.06      + 0.44
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電              651,807             1,964,214   (-     83)
                    帳入値  前日比
ヒーティングオイル  2025/10     231.99    + 0.80
                   2025/11     231.01    + 1.09
改質ガソリン        2025/10     199.25    + 3.39
                   2025/11     193.16    + 3.01

注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油は続伸。終値の前営業日比は、期近2限月が0.37〜0.42ド
ル高、その他の限月は0.24〜0.44ドル高。中心限月の10月限は0.37ドル
高の62.63ドル。
 石油輸出国機構(OPEC)プラスの増産合意の弱気のインパクトを織り込んだ後、
7日のウクライナのロシアから欧州に向けたドルジバ・パイプライン攻撃でロシア産の
供給懸念が再び浮上して堅調に推移するなか、イスラエルがこの日、カタールの首都ド
ーハにいたハマス幹部を標的に空爆を実施したとの報で、地政学的リスク懸念から一時
的にさらに上振れした。ただポイント攻撃にとどまったことで、その後は急速に上げ幅
を縮小した。

 10月限はアジアの時間帯の時間外取引には62ドル台半ばで推移していたが、欧州
の時間帯の序盤には上昇して、62ドル台後半から63ドル台に乗せた。その後はいっ
たん崩れて62ドル台半ばまで下落したが、すぐに切り返して、米国の時間帯には63
ドル台回復からそれまでの高値を抜けて63ドル台半ばまで上昇した。しかしここで付
けた63.67ドルがこの日の高値となり、その後は再び62ドル台後半まで下落し、
高値からほぼ1ドル崩れた。

 イスラエルはこの日、カタールの首都ドーハにいたハマス幹部を標的に空爆を実施し
て、幹部であるハイヤ氏の息子や側近ら5人が死亡したと明らかにした。ただハイヤ氏
は生存しているという。またトランプ米大統領はイスラエルのネタニヤフ首相と電話協
議したが、攻撃に関して「非常に残念に思う」と遺憾の意を表明した。

 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長はこの日、6月に米国とイスラエル
に攻撃されたイランの核施設の査察再開に向けて、イランが核施設の被害状況に関する
報告書の作成に同意して協議が進展していることを明らかにした。
 改質ガソリンは期近から急伸、ヒーティングオイルも続伸。ともに原油の続伸に支援
されたが、とくにガソリンは前日軟調だった期近2本の上げ幅が大きくなった。
今日の材料
・イスラエル、カタールの首都ドーハにいたハマス幹部を標的に空爆実施で5人死亡。
 トランプ米大統領は攻撃に関して「非常に残念に思う」と遺憾の意を表明。
・6月に米国とイスラエルに攻撃されたイランの核施設の査察再開へ進展。イランが核
 施設の被害状況に関する報告書の作成に同意=グロッシIAEA事務局長。

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