貴金属は、反発して寄り付く見通し。金と銀はドル建て現物相場の上昇と円安を受け て買い優勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク高と円安 を受けて堅調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は4.68ドル高の 3642.41ドル、銀が42セント高の4179セント、プラチナが12.13ドル 高の1381.93ドル、パラジウムは7.14ドル高の1157.13ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.93/95円で、前営業日の 大引け時点から0.55円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が1万7505円前後、銀は200.0円前後、プラチナ は6230円前後、パラジウムは5600円前後。 【NY金はドル高で戻りを売られる】 金はきのうの海外市場は、ドル高を受けて戻りを売られた。 金はドル高が圧迫要因になった。米新規失業保険申請件数は3万3000件減の23 万1000件となった。市場予想は24万件だった。エコノミストらは申請件数の減少 を経済の耐性の表れと評価した。9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は 23.2と前月のマイナス0.3から上昇した。市場予想は1.8。ただCMEのフェ ドウォッチで、米連邦準備理事会(FRB)の年2回の利下げ見通しに変わりはなかっ た。 トランプ米大統領は、ロシア・ウクライナ戦争の解決は想定より複雑との認識を示 し、ロシアのプーチン大統領に失望させられたと述べた。米英首脳は、両国間の投資拡 大を歓迎し、「特別な関係」の深化を強調した。一方、欧州連合(EU)はロシア産液 化天然ガス(LNG)の脱却を加速させる措置を準備している。 銀はきのうの海外市場は、ドル高や金軟調を受けて戻りを売られた。 【プラチナは米利下げ見通しで買い戻される】 プラチナはきのうの海外市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを受け て買い優勢となった。 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しが支援要因になった。米連邦 公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、パウエル米FRB議長が今後の利下げに 慎重な見方を示したが、CMEのフェドウォッチで、米FRBの年2回の利下げ見通し に変わりはなかった。株高に振れたことも支援要因である。 <今日の予定> ・消費者物価指数 2025年8月(総務省) ・日銀総裁記者会見 ・独生産者物価指数 2025年8月(連邦統計庁) ・英小売売上高 2025年8月(国立統計局) ・建玉明細報告(CFTC) MINKABU PRESS 東海林勇行
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