貴金属は、軒並み上昇して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高と円安を受けて 買い優勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク高と円安を 受けて堅調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は38.53ドル高 の3686.76ドル、銀が94セント高の4307セント、プラチナが18.74ド ル高の1401.90ドル、パラジウムは2.87ドル高の1156.66ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.98/99円で、前営業日の 大引け時点から0.30円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が1万7680円前後、銀は200.0円前後、プラチナ は6280円前後、パラジウムは5600円前後。 【NY金は米利下げ見通しで押し目を買われる】 金は前週末の海外市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを受けて押し 目を買われた。 金は米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しが支援要因になった。パウエル米F RB議長が米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で今後の利下げに対する慎 重姿勢を示したが、CMEのフェドウォッチで、10・12月の利下げ見通しに変わり はなかった。金ETF(上場投信)にまとまった投資資金が流入しており、引き続き買 われると、史上最高値を試すことになりそうだ。一方、ミランFRB理事は米FOMC で0.5%ポイントの大幅利下げを主張しており、22日にニューヨークで行う講演で 「私の経済的見解を十分に説明し、その数字に至るまでの経済学的根拠と計算を詳細に 説明するつもりだ」と述べた。 国連安全保障理事会は22日、ロシア戦闘機によるバルト3国エストニアの領空侵犯 について協議するため、同国の要請で緊急会合を開く。ロシアはポーランドとルーマニ アに続き、エストニアも領空侵犯しており、地政学的リスクの高まりが意識されるかど うかも焦点である。一方、カナダ、オーストラリア、イギリスは21日、それぞれパレ スチナ国家を承認すると発表した。各国とも、前もって承認の方針を示していた。パレ スチナとイスラエルの間の中東和平問題解決を目指す2国家解決策の推進に向けて、3 カ国で協力体制を組む意向という。イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザ北部のガザ市 で住居破壊作戦を一段と進めており、少なくとも31人の市民が死亡したほか、多数の 市民が避難を強いられている。イスラエルはガザ市をイスラム組織ハマスの最後の拠点 と見なしている。 銀は前週末の海外市場は、金堅調につれ高となった。 【プラチナは米利下げ見通しや金堅調が支援】 プラチナは前週末の海外市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しや金堅 調を受けて買い優勢となった。 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しや金堅調が支援要因になっ た。CMEのフェドウォッチで、米FRBの10・12月の利下げ見通しに変わりはな かった。中国経済の成長鈍化で景気刺激策に対する圧力がかかっていることも支援要因 である。 <今日の予定> ・加鉱工業製品価格指数 2025年8月(カナダ統計局) MINKABU PRESS 東海林勇行
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