●論点解説原油、イランに対する国連制裁が復活＝マーケットエッジ

　週末にイランに対する国連制裁が復活した。中国やロシアは制裁停止の継続を働きか
けていたが、２０１５年核合意違反を理由に制裁が復活することになる。米欧はイラン
に対して米国との直接協議を求めていたが、イラン側は現時点で米国との核協議に意味
はないと拒絶しており、米欧はイランに対する圧力強化に動き始めた。イラン側は当然
に強く反発しているが、今後はイラン産原油の生産・流通に混乱が生じるのかにも注意
が求められる。特にここ数ヵ月は、ウクライナ軍がロシアの石油関連施設を集中攻撃し
ているだけに、地政学リスクが注目されやすくなっている。「根強い需給緩和見通しの
売り」と「地政学リスクの高まり」の狭間で、上下双方に不安定な地合が続きやすい状
況になっている。
（マーケットエッジ・小菅 努）

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