米政府機関の一部閉鎖で不安定な相場展開、円買い継続もドル安は一服、ドル円一時147円台割れ=ロンドン為替概況 ロンドン市場は、円買いが継続する一方、ドル安の動きは一服している。米議会のつなぎ法案は期限切れとなり、米政府機関の一部閉鎖が現実のものとなっている。この状況が短期間で収拾されるのか、長引くのか極めて流動的かつ不透明な状況にある。あすの米新規失業保険申請件数や金曜日の米雇用統計発表が延期される可能性が濃厚になっている。この状況を受けて、為替市場ではリスク警戒的な円買い圧力が継続している。ロンドン序盤にドル円は147円台割れから146.91近辺まで下落。9月18日以来の安値水準となった。東京午後からロンドン朝方にかけてはドル売りの動きが広がり、ユーロドルは1.17台前半から1.1780付近まで上昇。しかし、一連の欧州製造業PMIが前月から弱含むと1.1716付近まで反落している。ユーロ円はドル円とともに軟調に推移し、安値を172.50割れ水準に広げている。ポンドは対ドルで堅調も、対円では軟調とユーロと同様の動き。ただ、対ユーロではポンドは堅調。ユーロ安が目立つ面も指摘される。 ドル円は147円付近での取引。東京午前には148.23付近まで買われた。日銀短観が予想通りの数字にとどまると、円売りを誘った。しかし、その後は上値重く推移している。ロンドン序盤には147円台割れから安値を146.91付近まで広げた。9月18日以来の安値水準となっている。その後の反発は限定的。欧州株が堅調に推移する一方で、米株先物・時間外取引はマイナス圏に沈んでいる。米債利回りは方向性に欠ける動き。 ユーロドルは1.17台前半での取引。東京午後に1.1730付近での揉み合いを上放れると、ロンドン序盤にかけて高値を1.1779付近まで伸ばした。しかし、買いは続かず反落。足元では安値を1.1716付近に広げている。ユーロ円はドル円とともに下落。東京午前の173.92付近を高値に売られ、ロンドン時間には安値を172.43付近まで広げてきている。対ポンドでもユーロ売りが優勢になっている。この日は一連の欧州製造業PMIが発表されたが、いずれも前月の数字から低下しており、製造業の回復の動きに不透明感が広がった。 ポンドドルは1.34台後半での取引。東京午前の1.3435付近を安値に、ロンドン時間には買いが優勢になっている。一時1.3480付近まで買われ、その後も高止まりしている。ポンド円は東京午前に199.22付近まで買われた後は、売りに転じている。ロンドン序盤には安値を198.03付近まで広げた。その後も198円台前半にとどまっている。ユーロポンドは軟調。0.8742付近から0.8702付近までユーロ売り・ポンド買いが進行している。英製造業PMIも冴えない数字だったが、目立ったポンド売り反応はみられなかった。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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