【これからの見通し】手探りの相場展開、米雇用統計発表されない見込み 日銀も動きにくく

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】手探りの相場展開、米雇用統計発表されない見込み 日銀も動きにくく

 米政府機関の一部閉鎖が市場に波紋を広げている。昨日の米新規失業保険申請件数の発表は延期された。そして、本日発表予定の米雇用統計も発表延期が確定的となっている。今後発表予定の米消費者物価指数(CPI)にも影響がでそうだ。日本時間10月30日に発表される米FOMCでは、民間データや各地区連銀の分析を参照にしながらの決定となりそうだ。市場では引き続き25bp利下げを織り込んでいる。

 為替市場は手探りの相場展開になっている。今週前半は米政府機関の一部閉鎖の確度が高まるにつれて、ドル売りの動きが広がった。しかし、ひとたび閉鎖が現実のものとなってからは、方向感に欠ける売買が続いている。

 本日の東京市場では、植田日銀総裁の慎重な論調を受けて、円売りの動きが広がった。足元でもドル円、クロス円ともに高止まりしており、ロンドン・欧州市場でも円安の流れがどこまで継続するのかが焦点となりそうだ。ただ、米議会動向や米民間指標などの材料を受けて、相場が反応する局面も想定される。また、好調に推移してきた米株式市場が週末調整圧力に押されるのかどうかにも注意を払いたい。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国・米国などの非製造業(サービス業)PMI確報値、トルコ消費者物価指数(9月)および生産者物価指数(9月)、ユーロ圏生産者物価指数(PPI)(8月)、ブラジル鉱工業生産指数(8月)、米ISM非製造業景気指数(9月)などが予定されている。ISM非製造業景気指数は51.7と前回の52.0から小幅に低下する見込み。

 発言イベント関連では、多くのECB高官がクノット・オランダ前中銀総裁の送別会に出席する。スレイペン・オランダ中銀総裁、ラガルドECB総裁、ウィリアムズNY連銀総裁、ウンシュ・ベルギー中銀総裁、ベイリー英中銀総裁、シュナーベルECB理事、さらにカラハン・トルコ中銀総裁も出席する。その他には、ローガン・ダラス連銀総裁、ジェファーソンFRB副議長などのイベント参加や講演が予定されている。
 
minkabu PRESS編集部 松木秀明

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