米中関係への警戒継続、英雇用統計弱く、ポンド売り目立つ=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
米中関係への警戒継続、英雇用統計弱く、ポンド売り目立つ=ロンドン為替概況

 中国政府が米通商代表部の301条に基づく調査への対抗として、韓国の造船大手ハンファオーシャンの米国子会社5社に対して、中国との取引を禁じる制裁措置を実施するなどの発表を行い、米中関係への警戒感が広がった。同報道を受けた豪ドル売りやリスク警戒の円買いが東京午後からロンドン市場にかけて継続。ドル円は東京午前に152円61銭と、昨日海外市場の高値152円45銭を超えて上昇していたが、ロンドン朝には151円62銭と高値から1円近いドル安円高となった。その後は下げが一服し152円台を回復してもみあい。リスク警戒から東京午前の水準には戻れなかったが、下押しにも慎重という動きを見せた。

 豪ドルドルが東京朝の0.6521からロンドン朝に0.6450付近まで軟化し、その後、さらに下落して0.6440を付ける動きと、米中関係の悪化懸念が継続。豪ドル円は東京朝の99円48銭からロンドン朝に98円00銭近くまで下げ、その後、さらに97円84銭まで水準を切り下げている。

 クロス円もリスク警戒の円買いから全般に軟調。ユーロ円は東京昼頃の176円45銭から175円36銭まで、1円強の下げ。ドル円の下げ止まりを受けて175円80銭台まで戻すも、176円手前が重くなり、その後は175円台後半推移。ポンド円は東京昼頃の203円50銭から、ロンドン朝に202円60銭台まで下げ、15時の英雇用統計で失業率が予想外に悪化したことなどを嫌気して、204円31銭までと大きな下げとなった。その後いったん202円台を回復も、戻りでは売りが出る展開となり、その後201円50銭前後を付けている。
 
 ユーロドルは米中関係の悪化懸念を受けたドル売りに、ロンドン朝に1.1593を付けたが、英雇用統計などを受けたポンド売りドル買いに押されて1.1543まで下げている。ポンドドルは英雇用統計発表前に1.3353を付けていたが、1.3253までと100ポイントの急落。その後の戻りは1.3280台までと上値の重い展開。

MINKABUPRESS 山岡

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