<大豆> シカゴ大豆11月限は今月9日から10日にかけて続落となった後は1000セント を下値支持線とする一方で1010セントが上値抵抗線として意識された動きが続いて いる。16日の取引で大きく値を伸ばして1019.75セントまで浮上しながらも、 その後は上げ幅を大きく縮小しており、上昇への抵抗を窺わせる動きとなっている。 大豆貿易を主要な議題として開催される予定の米中首脳会談に対する期待が高まりな がらも、中国のレアアース規制打ち出しとこれに対する米トランプ大統領による11月 1日からの中国からの輸入品に対する100%の追加関税賦課の表明を受け、米中関係 悪化に対する警戒感が強まっていることが上値抑制要因となっている。 現時点では米中首脳会談の開催の可能性は残されているものの、今後、米中の貿易問 題がどのように緩和に向かうのか見通しに不透明感が強い。 米中関係改善の兆しが浮上するようであれば大豆市場にとって買い支援要因になると 見られるが、そうでなければ25日移動平均線(1020セント)が抵抗線にして意識 されるなかでの高下が続くと見られる。1020セント超えなら1030セント近くま で上げ余地が生まれる。支持線は節目の1000セントと今月1日の安値993.75 セント。 <コーン> シカゴコーンは大豆の急落に追随して今月9日から14日にかけて売り圧力が強い展 開となった。410セントを割り込むと買い戻され底堅さを見せた後、14日から戻り 歩調となり、16日に420セント台を回復した。 米中関係の悪化は懸念要因ながら、米国のコーン輸出における中国向け輸出が占める 割合は大豆ほど高くは無く、米中関係悪化が米国のコーン輸出に与える影響は限られて いる。 また、大豊作が見込まれて8月12日にかけて値を落とし一代の安値となる392セ ントを記録した後に浮上したことで、売り一巡感が強いことも下支え要因。 米政府機関の一部閉鎖の影響で農産物関連の報告は発表が見合わせられた状態が続い ているが、米国の収穫が進行するにつれ実際のコーンのイールド(単収)は9月米農務 省(USDA)の月例需給での予測を下回るとの見方が浮上していることが支援材料。 収穫が本格化するに伴い供給量が増加していることが重石になると見られるためう え、10月上旬のもちあい圏に達しているためチャート面からもここからの上げ余地は 限られているが、弱材料に織り込み感があるだけに12月限は410セント台半ばを 下値支持線にしての高下が続くと予想される。 <小豆> 取組はゼロであり手出し難が続いている。 MINKABU PRESS
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