●週間見通し原油、不安定だが需給緩和で戻り売り＝マーケットエッジ

　前週はやや戻り売り優勢の展開になった。ロシア産の供給不安を背景に急伸していた
が、買いが続かず戻りを売られている。ロシア産の供給に混乱が生じていることは確か
だが、国際需給のひっ迫化が想定されている訳ではなく、上げ一服となっている。ただ
し、大きく値を崩していくまでの勢いはなく、６０ドル水準では下値をサポートされ
た。米中首脳会談で、両国関係の改善が促されたことはポジティブ。
　今週は戻り売り優勢の展開が続く見通し。ロシア産の供給不安を手掛かりに、大きく
値上がりする展開は支持されていない。先行き不透明感も強いが、供給過剰見通しは崩
れない。石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）プラスは12月も減産縮小を進めることを合意した
が、需要端境期の１〜３月期は増産を一時停止する方針が示された。ただし、こうした
動きと考慮に入れても供給過剰見通しは崩れない。安定した値動きにはなりづらいが、
徐々に需給緩和を背景とした戻り売り圧力が強まり、６０ドル台を割り込む見通し。米
軍がベネズエラを攻撃する可能性には注意が必要。
　予想レンジは、５８．００〜６４．００ドル。
（マーケットエッジ・小菅　努）

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