ドル円は154円台前半で上下動 上げ一服も高値圏での推移継続=NY為替概況 きょうのNY為替市場、ドル円は154円台前半での上下動が続いた。この日発表のISM製造業景気指数が予想を下回ったほか、仕入れ価格指数が1月以来の低水準となったことで、関税の影響は峠を越したのではとの見方もエコノミストから出ている。そのような中、結果を受けてドル安が強まり、ドル円は153円台に瞬間下落する場面も見られたものの、一時的な動きに留まっている状況。 ドル円は週明けも先週までの流れを継続しており、急速な上げは一服しているものの高値圏での推移は継続。155円台を視野に入れている。 ドル高の動きもドル円を下支えしている。先週のFOMCを通過して、市場は12月利下げ期待を後退させている。本日もFOMC委員の発言も複数伝わり、12月利下げには慎重姿勢を示している委員が多い印象。米政府機関閉鎖がいまだ続く中、主要な米経済指標は今週も発表が延期されている中、雇用の冷え込みは認識しているものの、根強い高インフレが、利下げに向けたFOMC委員の意識を慎重にしているようだ。 一方、日銀も追加利上げに慎重姿勢を示す中、日米金利差の縮小は想定よりも緩やかとの観測から、円キャリートレード加速への期待感は高い。ドル円は、上値では利益確定売りも出ているようだが、下値での押し目買いも断続的に入るようだ。 ユーロドルは緩やかながらも下値模索が続いており、1.15割れを試す水準まで下落している。ユーロ自体の動きはなく、専らドルの動きがユーロドルを決定づけている。 ECBは先週、政策金利を据え置いたが、ECBの利下げサイクルはすでに終了しており、市場でも来年一杯までは金利は据え置かれると見ている。 一方、ユーロ円はNY時間に入って177円台前半まで下落したものの、177.70円付近まで買い戻される展開。こちらは円安がユーロ円を押し上げており、上昇トレンドを継続している状況。 ポンドドルは1.31ドル台での振幅が続いている。下げは一服しているものの、買い戻す気配もない状況。一方、ポンド円はNY時間に入って201円台に下落する場面が見られたものの、202円台に戻す展開。21日線付近での推移が続いている。 市場では今週の英中銀の金融政策委員会(MPC)待ちの雰囲気も強い。市場では据え置きが有力紙されており、利下げの確率は30%程度に留まっている。ただ、一部には利下げの可能性も指摘されており、据え置きだったとしても投票は拮抗した内容になり、それがポンドを圧迫するとの見方も出ているようだ。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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