【これからの見通し】東京市場の再開で円安に調整圧力、154円台の重さを確認

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】東京市場の再開で円安に調整圧力、154円台の重さを確認

 三連休明けの東京市場では、ドル円が153円台に反落している。きょうも上値を試して始まったが、154.48付近までの伸びにとどまった。先週後半からは154円台に乗せるものの、上昇スピードが鈍る状況が続いていた。

 本日は片山財務相が「為替相場の動きを強い緊迫感持って注視、足元で一方的で急激な動きみられる」と発言している。定番の円安けん制発言に市場は円高で反応し、153円台へと反落している。やや調整局面入りの感もでてきているようだ。

 ただ、高市首相からは「インフレが日銀の物価目標を持続的に達成するには至っていない」「日銀が物価目標を持続的に達成するための適切な金融政策を実施することを期待」などの発言があった。間接的に日銀利上げにブレーキをかけたようだ。基調としての円売り圧力と、調整および円安警戒の円買いの動きが交錯する神経質な局面となっている。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、フランス財政収支(9月)、ブラジル鉱工業生産指数(9月)など極めて限定的。米政府機関一部閉鎖の影響で、引き続き主要米経済指標発表は延期されている。

 発言イベント関連では、ECB当局者の予定が多い。レーン・フィンランド中銀総裁、ラガルドECB総裁、パツァリデス・キプロス中銀総裁、エスクリバ・スペイン中銀総裁、ナーゲル独連銀総裁などの講演やイベント参加が相次ぐ。ただ、ECBはインフレ目標を達成したと宣言しており、少々の変化には反応しない姿勢を明確にしている。ボウマンFRB副議長、ブリーデン英中銀副総裁などのイベント参加での発言に注目したい。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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