きょうの為替市場、ドル円は緩やかな売りに押され、156円台前半での取引となっている。海外勢はクリスマス休暇明けで、本日から来年に向けた動きが活発化してくると思われるが、本邦勢は正月休みを控え、取引自体は閑散なようだ。 本日は日銀が「主な意見」を公表していたが、一部から日本の実質金利は依然として非常に低水準にあり、日銀の追加利上げは適切だとの認識が示されていた。また、政策金利と中立金利との間には依然として相当の距離があると指摘する委員もいた。 短期金融市場ではいまのところ、来年7月までに1回の利上げを織り込んでいるが、高市政権からのプレッシャーもあり、2回までは織り込めていない状況。ストラテジストからは、「日銀が追加利上げ志向であることは分かっているが、常に問題になるのはそのタイミングだ」との指摘が出ていた。 オプション市場では短期的にドル円の下落リスクをヘッジする取引が優勢となっている。来年はドル安とのシナリオも多く、日銀の追加利上げ観測がさらに強まるようであれば、来年序盤にもドル円は150円を試す展開になるリスクを意識しているのかもしれない。 ただ、円安を志向する向きは依然多いのも事実。 このあとの日本時間0時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。 29日(月) 157.00(5.4億ドル) 31日(水) 155.00(5.8億ドル) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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