【前週のレビュー】ニューヨーク原油3月限は15日に急落して安値は58.76ドル まであった。目先はどこで下げ止まるのかを見極める場面となっているが、材料的には 早々に押し目底からV字型の切り返しもあり得る状況で日柄的には19日が新月となっ ているため、その辺りで押し目底を付ける可能性も考えておきたいとした。 【NY原油は38.2%〜61.8%戻しの間のもみ合い】 ニューヨーク原油3月限は結果的に14日の高値62.20ドルを上抜くことはでき ず、その後は昨年9月26日の高値64.75ドルから12月16日の安値54.84 ドルまでの下げ幅の61.8%戻しの60.96ドルと38.2%戻しの58.63ド ルの間のもみ合いが続いており、22日の大陰線で下限を伺う展開となっていたが、本 稿執筆時点の23日にはやや戻して59ドル台後半で推移して、前述のレンジのほぼ中 央付近にある。 材料的には、上昇局面では18日からカザフスタンで電力施設の火災により世界最大 級のテンギス油田やコロレフスコエ油田の生産が停止して、今後操業開始までに1週間 〜10日間程度かかる見通しとされたことに支援された。なお、操業会社のテンギスシ ェブロンオイルがフォース・マジュール(不可抗力条項)の発動を宣言した。 カザフスタンの石油業界は、12月に同国原油の80%を輸出するカスピ海パイプラ イン・コンソーシアム(CPC)の黒海側の施設がウクライナに攻撃されて稼働が停止 していたが、今度は油田火災とまさに踏んだり蹴ったりの状況となっている。 直近の下落は、トランプ米大統領がダボス会議で演説し、「イランは確かに話し合い を望んでおり、我々は話し合うつもりだ」と外交的に解決する姿勢を見せたことや、米 エネルギー情報局(EIA)の週報で、原油や石油製品在庫が急増していたことが弱材 料視された。 ただ、イランに関しては、米国が空母を中東に派遣中のため、いずれイランを攻撃す ることは既定路線と見る向きが多い。したがって、ベネズエラ攻撃の時と同様に突如と して攻撃が始まる可能性も引き続き考えておきたい。 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価はいったん過去最高圏から崩れかけた が直近の戻しでまだ高値圏に踏みとどまっている。 ドルインデックスは下旬に入り下落傾向を鮮明にして、99ポイント台前半から98 ポイント台前半まで軟化している。 【米国石油需給緩和、在庫が軒並み急増=EIA週報】 米国内に目を転じると、直近の米エネルギー情報局(EIA)の週報では、原油在庫 が前週比360万2000バレル増の4億2605万バレル、ガソリン在庫が597万 7000バレル増の2億5699万バレル、さらに留出油在庫も同334万8000万 バレル増の1億3259万バレルといずれも急増していた。 石油製品需要の4週間移動平均が日量1994万6000バレルと、目安の2000 万バレルを割り込んで低調なことがその背景。また今年の米国はここまで東海岸や南部 で暖冬傾向が続いており、それも影響している可能性がある。 【東京原油のテクニカル分析】 東京原油の6番限である6月限は6万円の節目を割り込まずに反発。直近はボリンジ ャーバンドの1シグマ(6万1290円辺り)と2シグマ(6万2810円辺り)の間 で推移している。 【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】 ニューヨーク原油3月限は60ドルの節目に近いボリンジャーバンドの1シグマ (60.02ドル辺り)を挟んだ高下が続いていたが、直近はそれを割り込んでいる。 ブレント原油3月限も同様の値動き。65ドルの節目が上値抵抗となるなか、ボリン ジャーバンドの1シグマ(64.632ドル辺り)を挟んだ高下が続いていたが、直近 はそれを割り込んでいる。 MINKABU PRESS *投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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