金・銀週間展望=軟調、米FRBの利上げ見通しが圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
             [6月29日からの1週間の展望]
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   週間高低(カッコ内は日)   2027 年  4 月限  6 月 22 日〜 6 月 26 日
        始 値   高 値    安 値    帳入値   前週末比
  金          22,045    22,433 (23)   21,032 (25)     21,370         -550
  銀           339.0     339.0 (22)    300.0 (25)      300.0        -39.0
 プラチナ       8,490     8,660 (23)    7,821 (25)      8,107         -334
 パラジウム     6,600     6,600 (22)    6,400 (24)      6,400         -200
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  NY貴金属(カッコ内は限月)      | 東京外為・株式/NY原油
        25  日終値  前週末比  |        終 値      前週末比
  金       ( 8) 4,047.6    -198.3   | ドル・円    161.69      0.34 円安
  銀       ( 9) 5,879.8    -800.5   | 日経平均  69,360.88      -1889.18
 プラチナ   (10) 1,618.8    -106.8   | NY原油 ( 8)  71.92         -3.93
 パラジウム ( 9) 1,193.20    -95.90  |* ドル・円は15時45分現在、原油は 25日
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【前回のレビュー】
 金は米イランの覚書署名もレバノン停戦の行方を確認、とした。
 金は米連邦準備理事会(FRB)の利上げ見通しやドル高を受けて売り優勢となっ
た。現物相場は昨年11月以来の安値3961.59ドルを付けた。金先限は昨年11
月以来の安値2万1032円を付けた。
 バンク・オブ・アメリカ(BOFA)は米連邦準備理事会(FRB)が一段とタカ派
化するとし、9月、10月、12月に利上げを行うと予想した。ドイツ銀は、9月と
12月にそれぞれ25ベーシスポイント(bp)の利上げを予想した。5月の米個人消
費支出(PCE)価格指数は前年比4.1%上昇と2023年4月以来の大きな伸びと
なった。事前予想は4.1%上昇、前月は3.8%上昇で改定はなかった。米シカゴ地
区連銀のグールズビー総裁は、発表されたインフレ指標について、基調的なインフレ圧
力は依然として高すぎる水準にあるとの見方を示した。インフレ上昇の主な要因が持続
的なものなのか一時的なものなのかを見極めることが当面の焦点になるとした。米ニュ
ーヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、物価圧力は年内に和らぐ可能性が高いものの、米
国のインフレはなお高過ぎるとの認識を示した。国際通貨基金(IMF)は、米国とイ
ランによる戦闘の終結とホルムズ海峡の再開に向けた合意以降、エネルギーや商品価格
は下落しているものの、価格や中東湾岸地域の貿易の流れの正常化には時間がかかると
いう認識を示した。
 バンス米副大統領は、スイスで行われた米国とイランの高官による和平協議で進展が
得られ、最終的な和平合意に向けた「良い基盤」を築いたと述べた。湾岸3カ国を歴訪
中のルビオ米国務長官は、クウェート市でアラブ首長国連邦(UAE)とクウェートの
首脳と会談し、米国は湾岸地域の同盟国の安全保障を損なうような行動は取らないと表
明した。イランのアラグチ外相は、オマーンと先に発表した共同声明を踏まえ、両国は
「ホルムズ海峡の将来の管理および海上サービスを規定する」ための協議を行うと述べ
た。イランとオマーンは23日に発表した共同声明で、ホルムズ海峡の通航サービス料
金の徴収について共同で検討しているとした。オマーンは25日の会合で、米国務長官
や湾岸アラブ諸国の閣僚に対し、ホルムズ海峡の将来的な取り決めに通航料は含まれな
いと伝えた。海運データ分析会社ケプラーによると、米国とイランの戦闘終結の覚書合
意によるホルムズ海峡の再開を受け、今週の海峡経由の原油輸送量が2月末の交戦開始
以降で最も多くなった。一方、米国とイランの協議で、レバノンでの戦闘終結を監視す
る対策チームが設置された。ただイスラエルはレバノン南部からの撤退を拒否してい
る。
【金ETF残高は減少】
 世界12カ国に上場している金ETF(上場投信)の現物保有高は25日時点で
1183.74トンとなり、前週末比14.02トン減少した。米国で13.42ト
ン、英GBSで0.40トン、英ETFSで0.23トン減少、オーストラリアで
0.11トン、南アで0.03トン増加した。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ見
通しを受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明
細報告によると、6月16日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは18万
0220枚となり、前週の17万3837枚から拡大した。今回は新規買いが3143
枚、買い戻しが3240枚入り、6383枚買い越し幅を拡大した。
 ロシアのラブロフ外相は、マクロン仏大統領が今月の主要7カ国(G7)首脳会議
で、トランプ米大統領がロシアとウクライナ戦争を巡る立場を変えたとの認識を示した
と伝わったことを受け、ロシアとしてはトランプ氏の姿勢が実際に変化したのか見極め
たいとの考えを示した。仏大統領は米大統領をはじめとするG7首脳が「ロシアはウク
ライナとの紛争で和平を望んでいない」ことを認めたと述べていた。ウクライナのゼレ
ンスキー大統領は治安・情報機関「ウクライナ保安局」に対し、ロシアに停戦を促すこ
とを目的とした「40日間の作戦」を承認したと発表した。ロシア国内の原油関連施設
などを標的としたドローン(無人機)攻撃をさらに強化するとみられている。
【銀は米FRBの利上げ見通しや金軟調が圧迫】
 銀の現物相場は米連邦準備理事会(FRB)の利上げ見通しや金軟調を受けて売り優
勢となり、昨年11月以来の安値55.3ドルを付けた。米連邦準備理事会(FRB)
の年内3回利上げ予想が出た。ただ米国とイランの協議進展やホルムズ海峡の開放で原
油価格はイラン戦争前の水準まで下落しており、インフレの行方を確認したい。
 26日のニューヨークの銀ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比52.04ト
ン増の1万4991.13トンとなった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の
建玉明細報告によると、6月16日時点のニューヨーク銀の大口投機家の買い越しは
2万4544枚となり、前週の2万2214枚から拡大した。
当面の予定(イベント・経済統計)
29日 小売業販売額 2026年5月速報(経済産業省)
    英マネーサプライ 2026年5月(BOE)
30日 労働力調査(失業率) 2026年5月(総務省)
    鉱工業生産指数 2026年5月速報(経済産業省)
    中国製造業購買担当者景況指数 2026年6月(中国物流購買連合会)
    中国非製造業購買担当者景況指数 2026年6月(中国物流購買連合会)
    英国内総生産(GDP)確報値 2026年1-3月期(国立統計局)
    独雇用統計 2026年6月(連邦雇用庁)
    独消費者物価指数 2026年6月速報(連邦統計庁)
    米ケース・シラー住宅価格指数 2026年4月(S&P)
    シカゴ購買部協会景気指数 2026年6月(シカゴ購買部協会)
    米消費者信頼感指数 2026年6月(カンファレンスボード)
 1日 ●香港(香港特別行政区成立記念日)、カナダ(建国記念日)
    短観 概要及び要旨 6月調査(日本銀行)
    中国製造業購買担当者景況指数 2026年6月(RatingDog)
    ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2026年6月確報(Markit)
    ユーロ圏消費者物価指数 2026年6月速報(EUROSTAT)
    全米雇用報告 2026年6月(ADP)
    米製造業景況指数 2026年6月(ISM)
 2日 米雇用統計 2026年5月(EUROSTAT)
    米新規失業保険申請件数(労働省)
    米耐久財受注 2026年5月確報値(商務省)
    米製造業新規受注 2026年5月(商務省)
 3日 ●米国(振替休日)
    中国サービス業購買担当者景況指数 2026年6月(RatingDog)
    ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2026年6月確報(Markit)
    ユーロ圏購買担当者総合景況指数 2026年6月確報(Markit)
MINKABU PRESS 東海林勇行
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