【これからの見通し】明日の米中首脳会談控えて動きにくい展開に G20首脳会議がきょうあすと開催される。そのなかで最も注目度の高いイベントが米中首脳会談となる。開催は日本時間29日午前11時半の予定。マーケットが休みの週末のビックイベントとなる。これまで、米中双方が貿易戦争の状況となっており、お互いに基本的な姿勢は平行線のままとなっている。物別れとならないことを願うばかりだ。今後の交渉継続姿勢が示されれば、市場はひと安心となりそうだ。一部報道にあったように一時休戦となれば、市場は歓迎しそうだ。いずれにせよ、週明けのオセアニア市場の動向には注意しておきたい。 きょうは基本的にイベント前の様子見ムードが広がりそうだ。今週はG20会合への期待感から円売りが優勢となっているが、この動きにも昨日は調整が入っていた。短期筋のポジション調整もある程度は一巡しているとみられる。 金融当局者の発言は、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁の講演がNY市場午後に予定されている。今週は、ブラード・セントルイス連銀総裁が「7月の0.5%の利下げ期待は行き過ぎ」と述べたことが市場にはドル買い、債券利回り上昇の反応を広げた。米政策金利見通しはドル相場にとって主要テーマだが、きょうはG20待ちで値動きは一時的となりそうだ。 経済指標発表は月末とあってかなり多い。ロンドン・欧州市場では、英GDP・確報値(第1四半期)、英経常収支(第1四半期)、ユーロ圏消費者物価指数・速報値(6月)、南アフリカ貿易収支(5月)などが発表される。英GDP確報値は速報値と同水準の数字が予想されている。ユーロ圏消費者物価指数速報値は前年比+1.2%と前回と同水準、コア前年比が+1.0%と前回の+0.8%から伸びが加速することが予想されている。 NY市場では米国とカナダ経済指標が目白押し。米国では、個人所得と個人支出(5月)、米PCEデフレータ(5月)および同コアデフレータ、シカゴ購買部協会景気指数(6月)、ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値(6月)などが発表される。カナダでは月次GDP(4月)、鉱工業製品価格(5月)、原材料価格指数(5月)などが発表される。米金融当局が参照するPCEデフレータ前年比は+1.5%と前回並みの水準が予想されている。カナダ月次GDPは前月比+0.2%と前回の+0.5%から伸びが鈍る予想となっている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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