9日の東京株式市場はリスク回避の売りが止まらず日経平均は一段と下値を探る展開を強いられた。後場は下げ渋ったものの心理的フシ目の2万1500円を下回り、約1カ月半ぶりの安値圏に沈んだ。 大引けの日経平均株価は前営業日比200円46銭安の2万1402円13銭と4日続落。東証1部の売買高概算は16億8963万株、売買代金概算は2兆8655億8000万円。値上がり銘柄数は282、対して値下がり銘柄数は1819、変わらずは39銘柄だった。 きょうの東京市場は、依然として売り圧力の強さが目立った。米国が中国製品への制裁関税引き上げを10日に実施することを正式表明、これに伴い米中摩擦が再燃することへの警戒感と、世界景気に与えるマイナス影響が懸念される形で日経平均は下値模索を余儀なくされた。外国為替市場では1ドル=109円台まで円高が進み、これも輸出株中心に買い手控えムードを増幅させた。10連休明けの“令和”最初の取引となった7日からきょうまでの3営業日で日経平均は850円を超える下げとなり、東証1部の騰落レシオは売られ過ぎの目安となる80%ラインを下回った。業種別では水産や電力ガスなどディフェンシブセクターの下げが目立ち、値下がり銘柄数は1800超と全体の85%を占めた。なお、売買代金は前日を上回り、2兆8600億円と高水準。 個別では、トヨタ自動車<7203>が売られ、任天堂<7974>も軟調。ファナック<6954>、コマツ<6301>なども値を下げた。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが下値を模索、楽天<4755>も安い。山陽特殊製鋼<5481>が急落、ジャパンベストレスキューシステム<2453>、島精機製作所<6222>なども大きく値を下げた。JUKI<6440>、バリューコマース<2491>なども大幅安となった。 半面、ソフトバンク<9434>が売買代金トップで大幅高。親会社のソフトバンクグループ<9984>も堅調。ファーストリテイリング<9983>も前日に続き買い優勢だった。ヤフー<4689>は物色人気となったほか、三菱商事<8058>も高い。電算システム<3630>、サイバネットシステム<4312>、ミサワホーム<1722>がストップ高に買われている。ワールド<3612>、シスメックス<6869>が値を飛ばし、ラウンドワン<4680>も人気。 出所:minkabuPRESS 株式情報
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