きょうのNY市場はリスク回避の雰囲気が強まっており、為替市場はドル高・円高の動きが強まっている。そのような中、ドル円にも戻り売りが強まっており110.45円付近まで急速に利益確定売りに押されている。 きょうもトルコリラの買い戻しが続いており、リスク回避の雰囲気を強める直接の理由は見当たらないが、トルコ政府は米国との対決姿勢を強めており、米国側も追加制裁の可能性を示唆している。リラは一旦落ち着いているものの緊張感は持続しているようだ。また、米中貿易問題も依然として不透明感が強く雰囲気を呼び込んでいるようだ。 きょうは中国IT大手の決算が弱く中国株が下落していたこともその雰囲気を助長している模様。中国のSNS最大手テンセント(騰訊)が決算を発表し、10年ぶりに予想外の減益となった。もっとも、こちらは中国当局によるゲームライセンス承認凍結が圧迫している面も大きい。 また、金属市場で銅が下落していることも圧迫要因となっている模様。中国経済への不透明感が強まっている証拠でもある。 ドル円はこの日がゴトウビということもあって、東京時間に一時111.40円近辺まで上昇し21日線をうかがう動きも見られていた。しかし、NY時間に入って米株や米国債利回り、そして原油が急落する中、上値を拒まれている。夏休みシーズンで市場参加者も少ない中、短期筋の利益確定売りが圧迫しているようだ。 ドル円は一時110.45円付近まで下落し、高値から100ポイント下落しているが、カタールがトルコに対して150億ドルの直接投資を確約と伝わったことで下げ渋る動きも見せている。 目先の下値サポートは110.25円付近と、心理的節目で200日線も控える110円ちょうどの水準が意識される。 USD/JPY 110.65 minkabu PRESS編集部 野沢卓美
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