ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は80~90トン。7月15日の価格はキロあたり49.77バーツ、RSS3号タイ主要港8月積価格は188.0~190.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月30日現在11,076トン(前旬比75トン減)。

 6月下旬の入出庫は入庫849トン、出庫924トン。

◆展開予想

 JPXゴムは年初来安値更新後に反発、週前半は先週からの流れを引き継ぎ3営業日続落となったが木曜日に先限205.3円の年初来安値更新後は投げ売りが一巡したか上海ゴム上昇に反応して切り返すと、週末にかけては215円近辺まで急速に値を戻す展開となった。株式市場は一部軟化、新規材料に欠ける中ハイテク株等が利益確定の動きに押された形、商品は原油が大幅下落、OPEC内の対立解消と協調減産縮小観測の高まりが背景、貴金属は米インフレ加速を警戒した買いにより反発、ドル円は110円前後と前週比で円高ドル安が進行している。

 7月16日正午過ぎ現在RSS先限は215.4円前後、TSR先限は180.0円前後の取引。週の高値はRSS220.6/TSR180.0円、週の安値はRSS205.3円/TSR180.0円。

 現物価格は203.0円程度、週間取引はUSS増加・RSS減少、RSSは数量減も下げ圧力が強かった。国内市場は当先限が順鞘化、期近は下落時の投げ売り、期先は反発局面で買いが集まり急速に鞘転換、現物見合いでは産地価格下落が継続し国内市場の“割安感”はないものの上海・TSR20対比の“割高”が解消、今後は他市場の動きに素直に反応しやすい地合いとなるか。懸念材料はゴム手袋需要減退観測やRSSの出物が多いことで、買い転換は現物売り圧力が弱まってからでも遅くないだろう。先限は200.0~225.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp