ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は60~70トン。8月26日の価格はキロあたり50.33~52.23バーツ、RSS3号タイ主要港9月積価格は193.0~195.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、8月10日現在9,760トン(前旬比468トン減)。

 8月上旬の入出庫は入庫696トン、出庫696トン。

◆展開予想

 JPXゴムは大幅続落、週末にかけ上海ゴムが急落し14,000元割れ、明確な材料はないが中国新規貸出が著しく減少し景気減速が懸念される他、上海1月限は順鞘幅が大きく他限月対比での割高感から新規売りが入り値崩れた模様、その影響でJPXゴム先限は一時205.0円まで売り込まれた。株式市場は欧米中心にこじっかり、FRBの資産購入減額観測は特段材料視されていないようだ。商品市場はまちまち、原油・金は持ち直し基調も一部商品は戻りが鈍い、ドル円は米金利上昇の影響もあってか110円近辺まで円安ドル高が進行している。

 8月27日正午過ぎ現在RSS先限は206.4円前後、TSR11月限(中心限月)は183.0円前後の取引。週の高値はRSS219.6/TSR188.4円、週の安値はRSS205.0円/TSR183.0円。

 現物価格は206.0円程度、週間取引はUSS減少・RSS増加、先物下落により値崩れしRSSで商いが増加した。国内市場は順鞘環境継続、期近限月が下落基調の中で買い気に乏しく順鞘修正には新規の買いが必要だろう。ただ、今週の下落により全限月が産地対比“割安圏”に沈んでおり季節性を踏まえれば買い場を探す時期に来ているか。来週以降は上海市場動向を踏まえた上でJPXゴムの“割安幅”がさらに拡大するようであれば試し買いを検討、基本的には押し目買い姿勢で臨みたい。先限は195.0~215.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp