ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は約50~100トン。8月8日の価格はキロあたり39.10~40.69バーツ、RSS3号タイ主要港8月積価格は160.0~162.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、7月20日現在13,763トン(前旬比511トン減)。
7月上旬の入出庫は入庫311トン、出庫822トン。

◆展開予想

 今週の東京ゴムは大幅下落後、反発。5日米国が中国を為替操作国に認定、株式市場等は大幅下落に見舞われた。また、中国が人民元安方向に基準価格を誘導したことで、過去の人民元安ショックが想起され、週前半はリスク回避姿勢が強まり、上海ゴム9月限は年初来安値を更新、東京ゴムも投げ売りを巻き込み、先限で160.7円まで大幅安となったが、海外市場対比で一時的に“割安”となったことで新規買い・売り方の買戻しを呼び込み安値修正、先限は170円近辺まで反発となった。

 8月9日正午過ぎ現在RSS先限は167.5円前後、TSR先限は142.5円前後の取引。週の高値はRSS171.8円/TSR155.6円、週の安値はRSS160.7円/TSR141.5円。

 東京ゴム期近限月の下落は小休止、安値圏では売り方の買戻しが入った模様で、急反発する場面があった。産地価格は先物市場の下落を受けて急落しているが、数量は限定的で円換算では170円程度で取引されているようだ。東京市場は週後半にかけての急反発により海外市場対比で“割高”水準となっている為、下落調整の余地は考えられるものの、逆鞘環境が継続していることから押し目買い姿勢を維持しつつ、金融市場の不安定さを踏まえ上昇場面では利食いも必要だろう。先限のレンジは165.0~175.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp