ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
ブックマーク
◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は100~110トン。10月14日の価格はキロあたり51.60~53.27バーツ、RSS3号タイ主要港10月積価格は188.0~190.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、9月10日現在11,564トン(前旬比538トン増)。

 9月上旬の入出庫は入庫1,317トン、出庫779トン。

◆展開予想

 JPXゴムは続伸、上海期貨交易所ゴム受渡供用在庫が11月限切れを除くと一層の低下が見込まれる中、中国のゴム主要産地海南に台風が上陸し採集が中断、スポット価格が急騰したことにより上海ゴムが値を切り上げるとJPXゴムも追随し先限は一時237.1円まで上昇したが、東南アジアからの供給は通常通りであったことから上値追いは一服している。株式市場は反発、米金利の低下を受けてリスク資産を買う動きが強まった。商品市場も前述材料を受けて上昇、ドル円はリスクオン環境が強まる中で一時114円台まで円安ドル高が進行している。

 10月15日正午過ぎ現在RSS先限は234.8円前後、TSR1月限(中心限月)は195.6円前後の取引。週の高値はRSS237.1/TSR202.0円、週の安値はRSS226.6円/TSR195.0円。

 現物価格は216.0円程度、取引はUSS・RSS共に増加、上海ゴム上昇が取引を活発化させた。国内市場は順鞘維持も幅縮小、上昇場面で割安限月の買いが見受けられた。先週来の上昇は主に中国での供給不足懸念が材料であり生産回復・在庫増加には一定の時間がかかりそうだが、JPXゴムは原料対比で特段の割安感はなく、対産地での割高幅が拡大すると新規入着を呼び込む可能性も念頭に置く必要がある。ただ、上海ゴムの影響力が大きい以上、中国発材料が落ち着くまでは押し目買い方針で臨みたい。先限は220.0~250.0円を予想する。

 

 

 

今こそOKACHI HPリニューアルキャンペーン実施中

このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp