ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は40~50トン。11月4日の価格はキロあたり52.75~53.50バーツ、RSS3号タイ主要港11月積価格は191.0~193.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、10月20日現在12,534トン(前旬比22トン減)。

 10月中旬の入出庫は入庫652トン、出庫674トン。

◆展開予想

 JPXゴムは下落、中国系商品は当局の介入警戒等で戻り鈍く一部商品は一段安となる中で、上海ゴムにも弱気ムードが波及し大幅下落、JPXゴムも連れ安となり先限は一時228.8円まで売り込まれた。なお、上海ゴムは鞘付が順鞘化しており目先の需給は緩和しつつある可能性がある。株式市場はとりわけ米国が堅調、FOMCでの量的緩和縮小決定後も強い地合いを維持する一方で、商品市場はドル高を受け下落に転じたものが多かった。ドル円はドル高傾向もクロス円が円高方向に転じたことで113.70円程度と前週比円高ドル安水準となっている。

 11月5日正午過ぎ現在RSS先限は231.6円前後、TSR2月限(中心限月)は188.9円前後の取引。週の高値はRSS241.0/TSR203.0円、週の安値はRSS228.8円/TSR188.9円。

 現物価格は210.0円程度、取引はUSS・RSS共に増加、先物市場対比では堅調に推移した印象。国内市場は期近で順鞘縮小、期先で順鞘拡大と限月間毎に異なる動きが継続、産地対比での割安幅は徐々に拡大傾向にあるが上海ゴムの下げ止まりが確認できなければJPXゴムの反発も鈍いか。上海ゴムは15日に11月限が納会を迎え、受渡供用期限切れが一掃されることから、来週はその後の動向を見据えた相場展開となるだろう。基本的に押し目買い方針を維持するが余裕を持った取引を進めたい。先限は220.0~250.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp