ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は60~70トン。3月4日の価格はキロあたり64.44~65.35バーツ、RSS3号タイ主要港3月積価格は228.0~230.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、2月10日現在11,269トン(前旬比93トン減)。

 2月上旬の入出庫は入庫881トン、出庫974トン。

◆展開予想

 JPXゴム反落、週末にロシアが停戦協議を検討との報から商品下落となるも週明けに情勢の緊迫化が伝わると商品全面高に急転換、JPXゴムは下落スタート後に急反発となったが週末にかけ上海ゴムが下落、JPXゴムも連れ安となり中心限月は250円台半ば、先限は264円程度まで売られる展開となった。株式市場は続落、ウクライナ情勢の長期化懸念もありリスクオフ地合い継続、一方で商品は原油を中心に上昇しWTIは一時115ドルを突破、貴金属も強含みの展開、ドル円はドル高・資源国通貨高の進行から円安が進み115円台を回復している。

 3月4日引け時点のRSS先限は264.0円、TSR6月限(中心限月)は206.0円。週の高値はRSS273.9/TSR208.0円、週の安値はRSS264.0円/TSR202.0円。

 現物価格は255円程まで続伸、国内市場は1-6番限の鞘のフラット化が落ち着き小幅ながら順鞘化、下落場面で流動性の少ない期近売りが見受けられた。JPXゴムは産地見合いで期近中心に割安感が強まっているものの上海見合いでは割安感少なく、上海ゴムの売り圧力が強い状況では国内市場の戻りも鈍い状況が続きそう。ただ、今の所産地価格の下げ幅は限定的であり、国内市場の割安感が更に強まれば買い気が強まる場面もあろう。目先は上海ゴムの下げ止まり位置を見極めながら押し目買いを検討したい。先限は255.0~275.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp