ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
ブックマーク
◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は120~130トン。3月11日の価格はキロあたり63.01~63.53バーツ、RSS3号タイ主要港3月積価格は223.0~225.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、2月28日現在11,763トン(前旬比431トン増)。

 2月下旬の入出庫は入庫928トン、出庫497トン。

◆展開予想

 JPXゴム大幅下落、8日に上海ゴムが直近安値圏まで下落するとJPXゴムはストップロスの売りを巻き込み取引中心限月は一時236.3円、先限は252.3円まで下落、背景には上海売りJPX買いの裁定解消があったと思われるが、その後は反発し中心限月240円台を回復するも戻りは鈍い。株式市場は続落、ウクライナ情勢解決が見通せずリスク回避傾向が継続、商品は原油・貴金属共に週前半に直近高値を更新後、利食いに押されたか下落もしくは上げ幅を縮小、ドル円はドル買い圧力が強く116円台後半まで円安ドル高が進行している。

 3月11日引け時点のRSS先限は255.1円、TSR6月限(中心限月)は205.0円。週の高値はRSS266.9/TSR207.0円、週の安値はRSS252.3円/TSR202.7円。

 現物価格は245円程まで下落、国内市場は1-6番限の鞘は再度フラット化、限月によっては逆鞘化、ポジション解消の動きが限月価格差に歪みを生じさせているか。上海ゴムは前回安値近辺で一旦下げ止まりレンジ内で動く一方、現物価格は先物下落を受けて値が切り下がり商いは活発化している。国内市場は今週の大幅下落により他市場見合いで割安圏に沈み、また限月間の鞘が縮小していることから取引中心限月は徐々に買い妙味が出始めつつある。他市場動向に注意しながら押し目買いを検討したい。先限は250.0~270.0円を予想する。


 

 

 

今こそOKACHI HPリニューアルキャンペーン実施中

このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp