ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は40~50トン。3月18日の価格はキロあたり62.88~63.16バーツ、RSS3号タイ主要港4月積価格は223.0~225.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、2月28日現在11,763トン(前旬比431トン増)。

 2月下旬の入出庫は入庫928トン、出庫497トン。

◆展開予想

 JPXゴム反発、週前半は上海ゴムに連れ安場面があったものの、週半ばに中国当局が株式市場の安定維持を表明し中国株式・商品が反発、上海ゴムも下落一服となり週間での下げ幅を縮小する中で、JPXゴムは約6年ぶりの水準まで円安が進行し小反発となった。株式市場は大幅反発、中国当局への政策期待やFOMCでの利上げにより目先の不透明感が払しょくされ売り方の買戻しを誘発したか。商品市場は下落、急激な上昇後の下落により買い方のポジション整理が進んだとみられる。ドル円は一時119円台をつける等円安ドル高が進行した。

 3月18日引け時点のRSS先限は258.0円、TSR6月限(中心限月)は202.0円。週の高値はRSS258.8/TSR203.0円、週の安値はRSS251.5円/TSR201.0円。

 現物価格は248円程で先物下落時も大きな変化なく売り急ぐ姿勢は限定的で円安が換算値を押し上げた格好。上海ゴムは直近安値更新後に反発に転じており、当局への政策期待を踏まえると一旦底になりやすい形か。国内市場は1-6番限でほぼフラット状態を維持、価格面では今週の上昇により他市場見合いでの割安幅は多少薄れたものの全体としては“割安圏”にあり順鞘化した場合は買い有利となりやすいことから上海ゴム動向に注意しながら引き続き押し目買い方針を維持したい。先限は250.0~270.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp