ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引量は約50~100トン。8月29日の価格はキロあたり39.39~40.05バーツ、RSS3号タイ主要港9月積価格は154.0~156.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、7月31日現在14,208トン(前旬比345トン増)。
7月下旬の入出庫は入庫1,173トン、出庫828トン。

◆展開予想

 先週末に中国が米国の関税賦課に対する報復関税措置を発表、米国も関税率引き上げ等で対抗したことで週明けの株式市場は大幅下落、ドル円も104円台半ばまで円高が進行、東京ゴムも大幅安スタートとなった。直近安値160.7円を割り込むとロスカットオーダーの影響もあり、先限は155.4円まで大きく売り込まれた。ただ、現物価格は先週比で変わらなかったことや上海ゴムが切り返すと売りが一巡、160円台を回復している。

 8月30日正午過ぎ現在RSS先限は162.3円前後、TSR先限は141.0円前後の取引。週の高値はRSS167.4円/TSR145.4円、週の安値はRSS155.4円/TSR138.1円。

 東京ゴム当先限は順鞘水準を維持、9月限以降は受渡供用切れ貨物発生見込みであり、価格上昇場面では期先限月への売り圧力にもなっている。加えて、上海ゴムが中国当局による自動車購入規制緩和との報を受けて反発しているものの、上海ゴム-東京ゴムの値差は季節性に照らすと依然上海安・東京高水準であり、中国系は東京ゴムを売りやすい環境と言えるだろう。ただ、産地価格は170円程度で東京ゴムの“割安”幅は大きく、下振れ場面は押し目買い有利と考える。先限のレンジは155.0~170.0円を予想する。
 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp