ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。4月12日(13日-15日はタイ休場)の価格はキロあたり69.66バーツ、RSS3号タイ主要港4月積価格は228.0~230.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、3月31日現在11,740トン(前旬比25トン増)。

 3月下旬の入出庫は入庫574トン、出庫549トン。

◆展開予想

 JPXゴムは上昇、上海ゴムは上海ロックダウンを受け一部大手自動車メーカーが来月半ばまで工場稼働を停止するとの報もあり上値が重い一方、JPXゴムは産地高を背景に期近中心に当業系の買いやショートカバーが入ったか一時288.9円まで上昇、相場全体けん引する形で中心限月・先限も上昇となった。株式市場はまちまち、米金利上昇が止まらず、米ハイテク銘柄は続落も日本株等は反発、商品は原油・貴金属等は反発・上昇し方向性としては株安・商品高であった。ドル円は米長期金利上昇もあってか126円台半ばまで円安ドル高が進行している。

 4月15日引け時点のRSS先限は271.0円、TSR7月限(中心限月)は217.0円。週の高値はRSS273.0/TSR217.0円、週の安値はRSS265.6円/TSR214.0円。

 現物価格は安くとも275円程、今週後半はタイ休場の為正確性は欠くものの売り急ぐ気配は見られない。上海ゴムは工場稼働停止によるヘッジ売りもあってか安値圏で低迷する一方、国内市場は期近高の大幅逆鞘であるが円安の影響もあって輸入採算を下回っており、鞘修正は国内在庫の手持ち筋の動向に拠るだろう。また、中心限月・先限も“割安水準”で目先のヘッジ売り以外は売り材料が限られることから、買い方有利の展開が継続しやすいか。他市場動向に注意しながら押し目買い姿勢を維持したい。先限は260.0~280.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp