週刊石油展望

著者:三浦 良平
ブックマーク
 先週は週間を通して上昇を続けた原油マーケットだが、8月の中旬に2回跳ね返されているレンジの上限へ近づいており、そこを上抜けれるかが目先の焦点となるだろう。1日から始まる対中追加関税の実施による今後の米中貿易摩擦問題への懸念、ハリケーンプレミアムが剥がれ落ちるタイミングでの売り、テクニカル面での下押し圧力、このあたりが材料となり、一気に上抜けけての一段高は現時点では想定しにくいか。一方で米原油在庫の1000万バレル減少等下値を支える材料もあり、大きく下押した場面では押し目買いも考えられる。株式の動きにも振られながら、WTIで55ドル近辺でのもみ合いからやや下方向の展開が想定される。
 

 

 

このコラムの著者

三浦 良平(ミウラ リョウヘイ)

エネルギー部課長として国内商社や地場SS等を担当。
世界経済の動向、石油現物価格、シンプルなテクニカル分析をもとに相場分析を行います。北海道出身。