ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は0~10トン。5月20日の価格はキロあたり63.63~64.63バーツ、RSS3号タイ主要港6月積価格は213.0~215.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、4月30日現在11,994トン(前旬比71トン減)。

 4月下旬の入出庫は入庫728トン、出庫799トン。

◆展開予想

 JPXゴムは反発、上海市が段階的な行動制限解除と6月中旬以降の全面解除を示すと上海ゴムは期待が先行する形で上昇転換、JPXゴムも連れ高となり中心限月は一時247.8円まで上昇したがドル円は前週対比で円高方向推移となりその後は伸び伸び悩んだ。先限は商い閑散であった。株式市場は米国大幅続落、FRB高官がインフレ鎮静化の為に行動することを改めて示し売りを呼んだ格好、商品は概ね反発・上昇、株安によるリスクオフ環境下にも関わらず相対的に堅調であった。ドル円は米金利低下もあり127円台まで円高ドル安となっている。

 5月20日引け時点のRSS先限は248.5円、TSR8月限(中心限月)は206.5円。週の高値はRSS249.2/TSR206.6円、週の安値はRSS247.7円/TSR205.0円。

 現物価格は270円程度、商い閑散で価格は横ばいであった。上海ゴムは経済再開を見越したヘッジ売り解消もあって堅調推移の一方、国内市場は対中国貿易が停止していることで海外勢のヘッジ売り先として選好されている模様、もう一段の上昇には更なる材料が必要だろう。国内市場は依然割安感のある水準ではあるが、中国の本格的ロックダウン解除に関して未だ不透明な部分が多いことから、大きなトレンドが出るにはもう少し時間が必要か。国内市場の割安状況が続くのであれば押し目買い方針を継続したい。先限は240.0~260.0円を予想する。

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp