ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。6月17日の価格はキロあたり63.38~64.26バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は208.0~210.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、5月30日時点11,025トン(前旬比24トン増)。

 5月下旬の入出庫は入庫604トン、出庫580トン。

◆展開予想

 JPXゴムは大幅反落、先週末の米CPIが再度上昇に転じFRB利上げ幅拡大説が台頭、週初は株式・商品が全面安となる中で上海ゴムが節目の13,000元割れ、JPXゴムにも売りが波及し中心限月は一時252.4円まで値を沈めたが、上海ゴムの下げ止まりや円高一服を受けて250円台半ばまで下げ幅を縮小した。株式は大幅下落、FRBや各国中銀が金融引締め姿勢に転換する中で売り圧力が強い一方、商品はドル高一服もあってか下げ幅縮小、ドル円は日銀の政策変更の思惑から一時131円台まで円高進行も週末時点134円台を回復している。

 6月17日引け時点のRSS先限は260.9円、TSR9月限(中心限月)は217.0円。週の高値はRSS265.9/TSR221.0円、週の安値はRSS251.1円/TSR217.0円。

 現物価格は280円程度、産地現物価格は先物下落に連れ安も調整幅は限定的であった。上海ゴム下落は需給要因よりもリスクオフ環境下で売り込まれた印象、ロックダウン再開等のニュースに警戒は必要だが、産地価格が大きく下落する展開にならなければ下げ幅は限定的か。JPXゴムは円高進行時に他市場対比での割高感が生じる場面があったが日銀は現行金融緩和継続を決定し急速な円高進行懸念は和らぎそう、産地対比での割安感がある限りは押し目買い方針継続で良いだろう。先限は250.0~270.0円を予想する。


 

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp