ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は40~50トン。7月15日の価格はキロあたり57.37~57.78バーツ、RSS3号タイ主要港7月積価格は193.0~195.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月30日時点9,338トン(前旬比570トン減)。

 6月下旬の入出庫は入庫515トン、出庫1,085トン。

◆展開予想

 JPXゴムは大幅続落、特別な材料はないものの水曜日にドル高が進行する中で商品全般が急落、上海ゴムは節目の12,500元を割込むと週末にかけて一時は11,680元まで値を切り下げJPXゴムも連動、中心限月は一時241.3円まで売り込まれた。株式は横ばいから下落、米CPIの上昇が加速したことで次回FOMCでの1%利上げ説も台頭し市場の重石、商品はドル高や米景気後退懸念により原油・貴金属とも大幅続落、ドル円は137円台半ばを上抜けると、一時は139円台をつける場面があったが週末時点では138円台で推移している。

 7月15日引け時点のRSS先限は254.5円、TSR10月限(中心限月)は207.0円。週の高値はRSS257.8/TSR215.0円、週の安値はRSS251.4円/TSR205.0円。

 現物参考価格は246円程まで大幅下落も実勢取引価格とは乖離した部分があり、来週再度検証したい。上海ゴムは年初来安値を更新し目先は下げ止まりを見極める場面。国内市場では1-6番限の逆鞘幅が大幅に拡大したが、期近は売り方の買戻し・期先は上海ゴム連動の手口が入ったとみられる。背景には在庫の減少があり、逆鞘修正には産地価格の下落とJPXゴム期近限月高止まりが継続し新規入着を呼び込む必要があるだろう。上海ゴムの下げ止まりを確認後、国内市場に割安感があれば買い参入を検討したい。先限は240.0~260.0円を予想する。

ゴムチャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp