ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
ブックマーク
◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は50~60トン。7月22日の価格はキロあたり55.75~55.88バーツ、RSS3号タイ主要港8月積価格は178.0~180.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月30日時点9,338トン(前旬比570トン減)。

 6月下旬の入出庫は入庫515トン、出庫1,085トン。

◆展開予想

 JPXゴムは大幅続落、商品市場が概ね弱含みの展開となる中で上海ゴムは年初来安値を更新、中国関連商品は中国首相が過度な景気刺激策に慎重姿勢を示し、また成長目標の下振れ容認する発言をしたことで失望売りもあったとみられ、JPXゴムも連れ安する形で240円台を割込むと中心限月は一時235.2円まで売り込まれた。

 株式市場は大幅上昇、米10年債金利が低下しハイテク・半導体銘柄が上昇をけん引した形、商品は原油が続落する一方で貴金属の一部は反発し強弱入り混じった展開、ドル円は137円台まで円高ドル安が進んでいる。

 7月22日引け時点のRSS先限は256.5円、TSR10月限(中心限月)は203.0円。週の高値はRSS256.5/TSR206.0円、週の安値はRSS250.6円/TSR203.0円。

 現物価格は239円程まで大幅続落、8月積みの実勢取引価格も前後数円の範囲内にあるようだ。上海ゴムは前述首相発言もあり一段安にも警戒が必要。JPXゴムは現物価格の急速な下落もあり一部限月では順鞘化、指定倉庫在庫減少を背景に逆鞘相場が継続しているが、産地対比では2番限以降は割高化・期先は割安となっており、現物動向次第では新規入着の可能性が出始める水準、鞘の変動には注意を払いたい。引き続き上海ゴムの下げ止まりを確認でき、かつ期先限月に割安感があれば買い参入を検討したい。先限は240.0~260.0円を予想する。

ゴムチャート
 

 

 

今こそOKACHI HPリニューアルキャンペーン実施中

このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp