ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。7月29日の価格はキロあたり54.40~55.56バーツ、RSS3号タイ主要港8月積価格は178.0~180.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月30日時点9,338トン(前旬比570トン減)。

 6月下旬の入出庫は入庫515トン、出庫1,085トン。

◆展開予想

 JPXゴムは続落、上海ゴムは週明け以降反発に転じ、JPXゴムも追随する形で中心限月は一時的に240円台を回復する場面があったものの、週末にかけて米金利低下に反応して急速に円高が進行、一時は132円台まで円高ドル安が進む中で中心限月は237円台まで売り込まれ安値圏での引けとなった。株式市場は大幅上昇、FRBの利上げペース減速見通しを好感、商品は前週比でドル安が進行し貴金属を中心に反発の動きとなった。ドル円は週高値137.15円から一時は132.77円まで4円以上の円高ドル安が進行する等変動幅が拡大している。

 7月29日引け時点のRSS先限は237.0円、TSR10月限(中心限月)は202.0円。週の高値はRSS243.3/TSR203.0円、週の安値はRSS235.6円/TSR202.0円。

 現物価格は235円程まで続落、現物価格は小幅下落も円高の影響が大きい。上海ゴムは短期的な売られ過ぎからショートカバーが入り反発したが取組は減少しており力強さに欠ける展開、JPXゴムは低在庫を背景に期近高・期先安となっているが、一部限月では産地対比“割高圏”にあり他市場動向次第で新規入着が期待できるだろう。今週は円高がJPXゴムの押し下げ要因となり難易度が増した格好、来週以降は上海ゴムとドル円の状況を加味した上で、割安感があれば中心限月買いを検討したい。先限は235.0~255.0円を予想する。

NYゴムチャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp