ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。9月9日の価格はキロあたり44.89~44.89バーツ、RSS3号タイ主要港9月積価格は158.0~160.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、8月20日時点8,464トン(前旬比162トン増)。

 8月中旬の入出庫は入庫495トン、出庫333トン。

◆展開予想

 JPXゴムは小反発、中国再ロックダウン拡大を背景に売り込まれていた上海ゴムは中秋節休場前に自律反発、週間でプラス圏に浮上する中でJPXゴムも追随、円安進行の影響もあり中心限月は年初来安値214.1円から小反発しての引けとなった。株式は大幅反発、ECBの利上げ決定とFRBの次回0.75%利上げがほぼ確定的となる中で、不透明感が払しょくされ売り方の買戻し圧力が目先強まったか。ドル円は米金利上昇もあり一時144.99円まで円安ドル高が進行したが、週末時点では円安進行が一服し142円台での推移となっている。

 9月9日引け時点のRSS先限は229.9円、TSR12月限(中心限月)は182.1円。週の高値はRSS230.0/TSR185.5円、週の安値はRSS224.5円/TSR180.5円。

 現物価格は205円程度、目先は安値圏で横ばい、取引量は前週比減少。上海ゴム中心限月は休日前に自律反発となったが期近安は継続し下げ止まり判断には更なる時間が必要、JPXゴムも同様であろう。国内市場の1-6番限は逆鞘水準維持で大きな変化ないものの、産地対比では期近割高・期先割安の方向に変化しつつある。その上で、期先限月の割安幅は小幅であることから積極買い水準ではなく、季節的にもレンジ相場となりやすいことから他市場対比での割安幅拡大時以外では買い妙味が少ないだろう。先限は220.0~240.0円を予想する。

ゴムチャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp