ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。10月28日の価格はキロあたり47.03バーツ、RSS3号タイ主要港11月積価格は148.0~150.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、10月20日時点8,090トン(前旬比113トン増)。

 10月中旬の入出庫は入庫1,004トン、出庫891トン。

◆展開予想

 JPXゴムは大幅続落、週末に中国習総書記の3期目が決定、新指導部や経済政策への警戒・懸念から中国株式が下落に転じる中で、週半ばに材料不明ながら上海ゴムに新規大口売りが入り下げ幅を拡大、週末にかけては節目の12,000元を割込むとJPXゴムも下げ幅を拡大し中心限月は210.4円まで大きく値を沈めた。株式はまちまち、ハイテク株が決算や先行き不透明感により大幅下落の一方、ダウ平均等は堅調、商品は米金利低下とドル安の影響により概ね上昇となった。ドル円は日中引け時点で146.50円程度と前週比円高ドル安が進行した。

 10月28日引け時点のRSS先限は225.0円、TSR1月限(中心限月)は174.0円。週の高値はRSS240.0/TSR185.0円、週の安値はRSS225.0円/TSR174.0円。

 現物価格は205円程まで大幅下落、産地価格下落と円高要因により下げ幅が大きくなった。上海ゴムは年初来安値付近で引けており、来週は下げ止まり位置を確認する場面だろう。国内市場は先限に売りが集中したこともあり逆鞘が継続する中、JPXゴムと産地価格が歩調を合わせて下落、国内市場に割安感が生じる場面がほとんどなく今週の下落を正当化した。来週は上海・国内共にまずは下げ止まれるかを確認し、その上で国内市場に割安感が生じていれば買い・割高場面は売りを検討したい。先限は210.0~230.0円を予想する。

ゴムチャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp