ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。11月4日の価格はキロあたり46.01バーツ、RSS3号タイ主要港11月積価格は143.0~145.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、10月20日時点8,090トン(前旬比113トン増)。

 10月中旬の入出庫は入庫1,004トン、出庫891トン。

◆展開予想

 JPXゴムは安値更新後に急反発、週初は中国でのコロナ感染拡大とロックダウン措置を嫌気して上海ゴムにヘッジ売りが入り一時は中心限月で207.1円と年初来安値を更新したが、1日に中国国内でゼロコロナ規制緩和の噂が流れると大規模なショートカバーが進行、週末時点では中心限月で213.5円まで値を戻した。株式は下落、パウエル議長の米利上げ到達点引上げ見通しを嫌気、商品は弱含み、原油こそOPEC減産をにらみ小幅安も、貴金属はドル高を嫌気し反落、ドル円は147円台後半と前週比変わらず水準となっている。

 11月4日引け時点のRSS先限は225.0円、TSR2月限(中心限月)は180.0円。週の高値はRSS225.0/TSR180.0円、週の安値はRSS225.0円/TSR172.0円。

 現物価格は205円程と商い閑散で上海ゴム高の中ほとんど動きがみられなかった。上海ゴムはコロナ規制緩和期待先行で大幅となったが、足元のコロナ対策は緩和されておらず続報に注意が必要だろう。国内市場は反発局面で1-6番限の逆鞘幅拡大が一服、下げ止まり判断は上海ゴム次第ではあるが、産地対比ではほとんどの限月で“割高”水準にあり新規で買う状況ではないか。産地価格が切り上がり、国内市場に割安感が生じる場合は買い・割高感が拡大する場合は戻り売りを検討したい。先限は215.0~235.0円を予想する。

ゴムチャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp