ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。12月2日の価格はキロあたり44.00~44.39バーツ、RSS3号タイ主要港12月積価格は148.0~150.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、11月10日時点8,319トン(前旬比309トン増)。

 11月上旬の入出庫は入庫1,164トン、出庫855トン。

◆展開予想

 JPXゴムは反発、中国ではウルムチでの火災・死亡事件に端を発したデモが発生、当局は対応策として高齢者へのワクチン接種加速を示し、また一部地域ではなし崩し的な行動制限緩和を行うなど経済再開への期待が高まる中で上海ゴムが堅調推移、JPXゴムも押し目買い意欲強く中心限月は210円台後半まで反発した。株式は概ね上昇、米雇用指標等が下振れ米長期金利が一段と低下しハイテク系中心に堅調な動き、商品はドル安加速を受けて原油・金属等は上昇した一方、ドル円は日中引け時点で135円近辺と前週比3円強円高ドル安へと振れた。

 12月2日引け時点のRSS先限は244.8円、TSR3月限(中心限月)は179.0円。週の高値はRSS244.8/TSR179.0円、週の安値はRSS219.9円/TSR174.0円。

 現物価格は201.5円程と円高進行も小幅に切り上がった。上海ゴムは経済再開期待と低在庫を背景に押し目買い意欲旺盛な地合いが継続。国内市場は1-6番限でフラットな鞘付が継続、例年対比での低在庫を警戒しての買い気とみられるものの、産地対比では中限中心に割高圏で推移しており年明け以降は新規入着が期待できるだろう。来週は引き続き上海ゴムとドル円の変動に注意した上で、日中の在庫水準や季節性、また来年春以降の中国経済再開実現に備え割安場面では押し目買い方針で臨みたい。先限は220.0~240.0円を予想する。

ゴムチャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp