ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
ブックマーク
◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。12月16日の価格はキロあたり44.99~45.65バーツ、RSS3号タイ主要港1月積価格は158.0~160.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、11月30日時点8,137トン(前旬比104トン減)。

 11月下旬の入出庫は入庫608トン、出庫712トン。

◆展開予想

 JPXゴムはまちまち、中国ではリオープン政策の結果、感染者数の急増や店舗の休業が相次いでおり経済活動再開は足踏み状態、上海ゴムも材料難で高値圏での保ち合いに終始する中、JPXゴムは一時円高進行により売られる場面もあったが週末時点では230円台を維持している。株式は下落、FOMCでの利上げ見通し引上げやECBが更なる大幅利上げや資産圧縮に言及しリスクオフの動き、商品は原油が売られ過ぎの反動もあって反発も貴金属は週後半のドル高を嫌気し反落、ドル円は137円台と前週比で円安ドル高方向での推移となっている。

 12月16日引け時点のRSS先限は230円、TSR3月限(中心限月)は185.0円。週の高値はRSS239.5/TSR187.0円、週の安値はRSS230.0円/TSR185.0円。

 現物価格は円安ドル高の影響もあり212.5円程に小幅上昇。上海ゴムは経済再開期待が一旦後退し目新しい材料に欠ける状況で、相場の勢いも一服となっている。国内市場は1-6番限で順鞘幅が急拡大、とりわけ期近周辺は内部要因的な投げ売りによって鞘拡大が目立った。産地対比では割高水準推移の状況は変わっておらず、現時点では新規買いの期待値は高くなさそう、基本的には割安場面での押し目買い方針で臨みたいが、割高幅が一段と拡大するようであれば新規売りに妙味がでる可能性があろう。先限は225.0~245.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

今こそOKACHI HPリニューアルキャンペーン実施中

このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp