ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は30~40トン。2月10日の価格はキロあたり47.40~47.55バーツ、RSS3号タイ主要港3月積価格は173.0~175.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、1月20日時点10,325トン(前旬比752トン増)。

 1月中旬の入出庫は入庫1,847トン、出庫1,095トン。

◆展開予想

 JPXゴムは続落、先週タイ政府がゴム農家の所得補償計画を承認した前後からゴム市場全般が軟化、生産国間の競争が強まる懸念高まった可能性があることに加え、中国では春節の影響もあって1月の自動車生産・販売共に前年同月比3割強減となったことで売り優勢、週後半には中心限月で225円を割込む展開となった。株式は反落、米金利の高止まりが警戒され利益確定売りなどに押された模様、商品も原油こそ反発も貴金属はドル高の影響により売り優勢となった。ドル円はドル円引け時点で131.60円程度と前週比円安ドル高となっている。

 2月10日引け時点のRSS7月限(中心限月)は224.5円、TSR5月限(中心限月)は182.0円。週の高値はRSS229.1/TSR190.0円、週の安値はRSS223.9円/TSR183.0円。

 現物価格は買い気が大幅に後退し212.5円程度まで下落。上海ゴムは春節休場明けから断続的に大口の売りが入り取組を増やしながら下落しており、短期的な在庫ヘッジ売りが入っている可能性がある。国内市場は中心限月の下落幅が大きく、1-6番限の順鞘幅は縮小、産地対比では期近割安・期近割高の傾向に変化はない。JPXゴムは目先のトレンドは下方向であるものの、季節性を踏まえれば、上海ゴムや為替動向に注意しながら割安局面では押し目買い方針で臨む方が期待値は高いと考える。中心限月は220.0~235.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp