ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。2月24日の価格はキロあたり48.08~49.02バーツ、RSS3号タイ主要港3月積価格は173.0~175.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、1月31日時点11,704トン(前旬比1,379トン増)。

 1月下旬の入出庫は入庫2,062トン、出庫683トン。

◆展開予想

 OSEゴムは反発、上海ゴムは週明けから主要産地のウィンタリング警戒もあってかショートカバーが進行し上昇、21日にはOSEゴムにも大口の買いが入り中心限月で220円台を回復すると一時は227.6円まで値を伸ばしたが週末にかけては閑散の中、利食い売り等に押されての引けとなった。株式は下落、FRBのタカ派姿勢を受けて市場が今後3回の利上げを織り込む中での金利上昇が重石、商品はまちまちでドル高が嫌気され原油・金は続落も白金等は反発となった。ドル円は134円台半ばと円安傾向での推移が続いている。

 2月24日引け時点のRSS8月限(中心限月)は225.0円、TSR5月限(中心限月)は190.0円。週の高値はRSS227.6/TSR190.0円、週の安値はRSS219.7円/TSR186.0円。

 現物価格は218円程度と先物高と円安の影響により上昇。上海は中国国内の需要増加が想定より緩やかになるとの見方があるものの目先はウィンタリング警戒の買戻し優勢。国内市場は順鞘傾向が定着後は鞘付の変化は限定的、産地対比では全限月で割安圏にあり期近ほど割安感が強いものの、国内指定倉庫在庫増加を受けて価格回復には時間が必要だろう。主要産地がウィンタリング入りし、集荷が減少する時期にあって、国内市場は割安圏にあることから方向性としては買い方有利となりやすいか。引き続き他市場・為替動向に注意しながら押し目買いを検討したい。中心限月は210.0~230.0円を予想する。


出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp