ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。3月3日の価格はキロあたり49.12~50.05バーツ、RSS3号タイ主要港3月積価格は170.0~173.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、2月20日時点12,945トン(前旬比340トン増)。

 2月中旬の入出庫は入庫1,055トン、出庫715トン。

◆展開予想

 OSEゴムは続伸、週初こそ先週の上昇に対する調整・下落となったが、1日に2月の中国製造業・非製造業PMIが予想以上に改善すると上海ゴムは大口の買戻しが入り上昇、OSEもゴムも追随する形で大幅高となり、中心限月は一時230円台を回復するも、週末にかけては利食い売りに押され230円を割れての引けとなった。株式はまちまち、米国株は米長期金利上昇により伸び悩んだが日中欧では堅調、商品は概ね反発、ドル上昇局面では弱含む場面があったものの週間では強い展開、ドル円は一時137円台まで円安ドル高が進行した。

 3月3日引け時点のRSS8月限(中心限月)は229.8円、TSR6月限(中心限月)は195.0円。週の高値はRSS231.6/TSR195.0円、週の安値はRSS222.2円/TSR191.0円。

 現物価格は223円程度まで上昇。上海は指標改善により先安感が後退し大口買戻しが入ったが、今後は実需・在庫動向がより重要になろう。国内は期近が在庫増加の影響もあり伸び悩む一方、中心限月に買いが入り順鞘幅拡大。産地対比では期近程安く、中心限月では割安幅が縮小した。現時点ではウィンタリングに伴う混乱等は発生しておらず、価格面では伸び悩む場面も想定、他市場対比で独歩高となる場面では利食い売りを検討したい。また、日銀金融政策決定会合があり、ドル円動向に注意が必要だろう。中心限月は220.0~235.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp